HAIKEI Front Cover

Lyric

play ball

KENTAKKU

1番バッター役目があるんだ

とにかく塁に出てなるランナー

残してやるぜ爪痕

って言うよりかはもうちょっとマイルド

俺は俺 今日はどれ?

アウトじゃなきゃ振り逃げでもOK

際どい時にはカットしてファール

ここぞって所まで俺は粘る

デッドボールは喰らわんねー

ひらりとかわす そうしてる普段

今日はカマすかホームラン

いや フォワボールがまぁ無難

まだ始まったばっか

だがボム出し爆破

この心得こそ先頭の打者

だってバッターボックス

立ったこの時間はパラドクス

プレイボール

開幕

前のやつの有志を見て

俺が繋ぐぜってなるのが2番

犠牲を出しても全体の利

を考えて行動するべき時が今

余裕のポーズなんなら踊る

誘い出すバントしやすいコース

鉄則は「当てる」

スカったら前の仲間を死なすとイコール

だがなんかやっぱバスター

打てる気がしてきた 声出すか

「ピッチャービビってる

カットバセーケンタック」

俺はライトゴロの経験者

ぬか喜びには飽きているんだ

見切る牽制球 飛ばす打球

今ここに合わす呼吸

プレイボール

開幕

  • Lyricist

    KENTAKKU

  • Composer

    KENTAKKU, Np

  • Producer

    Np

  • Recording Engineer

    Np

  • Mixing Engineer

    Np

  • Mastering Engineer

    Yasterize

  • Rap

    KENTAKKU

HAIKEI Front Cover

Listen to play ball by KENTAKKU

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  • 1

    ROKUON

    KENTAKKU

  • ⚫︎

    play ball

    KENTAKKU

  • 3

    haikei

    KENTAKKU

  • 4

    syoukanjyuu (feat. Hitoshi a.k.a. GIN, TP, setsu, roland higashi, FUKUKITARU, AJ, EIT & DJ-NAO)

    KENTAKKU

  • 5

    koredekudaku (feat. METEOR)

    KENTAKKU

  • 6

    tabakoou

    KENTAKKU

  • 7

    hitohakagami

    KENTAKKU

  • 8

    happousai (feat. hoikourou a.k.a chakura hiraku)

    KENTAKKU

  • 9

    ma iika

    KENTAKKU

  • 10

    kyakuen drama

    KENTAKKU

  • 11

    tsuduku (feat. SMOKIN' IN THE BOYS ROOM)

    KENTAKKU

METEOR & CHIN-HURTZの諸作品への参加など、2020年代に入ってから音源とステージのどちらも主に客演を軸に活動してきたラッパーのKENTAKKUが、ソロとしては初となるフルアルバム「拝啓」を完成させた。2023年にはCHIN-HURTZとの共作アルバム「下北ライフ」をリリースしたが、本作は、そこから現在に至る3年間での様々な変化の過程が現れたアルバムとなっている。最大の変化は下北沢から町田へ引っ越したことだろう。どちらも東京都内の同じ私鉄沿線に位置する街で、距離としては乗車時間で20分ちょっとしか離れていないのだが、このふたつの街は音楽的には全く異なるシーンを形成している。また、何より年齢が40代に差し掛かったタイミングで約20年ぶりに地元に戻ってきたことは、彼の人生にとっても大きな転機となったはずだ。リリックの中で家族について言及したり地元の仲間達をフックアップしたりと、いかにもファーストアルバムらしい楽曲も収録されているのだか、このようなキャリアや生活環境の変化がこの作品の独自性を生み出している。

 20年ものブランクを経て地元に戻ることは、ラッパーという立場から考えると、不安な要素も多かったと考えられる。KENTAKKUが町田で活動するには、彼が町田を離れていた間もこの地に根を張ってシーンを支えてきたアーティスト達に認めてもらう必要がある。彼らの中に割って入るのに、おそらく緊張感も味わっただろうし勇気も必要だったと思うが、だからこそ皆から仲間として受け入れられたことは、彼にとって大きな喜びだったに違いない。最近のライブでお馴染みの"召喚獣"では、そんな不安だった心境と温かく迎え入れてくれたことへの感謝の気持ちをリリックに込めながら、多くのラッパーをフィーチャーしている。そして、ラッパーだけでなくDJ-NAOを招くことで、クラブシーン全体に対するリスペクトの気持ちも表現している。また、物理的にもアーティスト同士の距離が近いローカルなシーンゆえに、今まで以上に高い頻度で他のアーティストと関わりを持ち、切磋琢磨できる環境に身を置けるようになったことは、彼のラッパーとしての成長にも良い影響を与えていると思う。

 KENTAKKUが町田のシーンの一員として迎え入れられた最大の要因は、間違いなく彼の謙虚で誠実な人柄だと思うが、KLOVAL RECORDSを主宰するSMOKIN’ ACEと、その相方であるGOOD GOOD NEN(SMOKIN’ IN THE BOYS ROOM)が果たした役割も大きい。もともとお互いのキャリア初期から都内のイベントで共演する機会も多く、帰郷後も様々なイベントでソロライブの機会を提供した彼らは、数多くいる町田のアーティストの中でも特別な存在だったはずだ。また、誰よりも音源やライブを真剣に聴き、ネクストレベルに到達するための的確なフィードバックを与えてくれる彼らは、KENTAKKUにとって師匠のような役割も果たしていると思う。2人を迎えた"続く"をフィナーレに据えたアルバム構成からも、彼らに対する強い感謝の気持ちが伝わってくる。

 ラッパーとしてのKENTAKKUのキャリアに関しては、町田を離れていた期間のほうがはるかに長いが、本作では当時の経験や繋がりもしっかりと生かしていて、それがもう一つの聴きどころとなっている。中でも"客演ドラマ"は、ソロでもグループでもない、客演での活動期間が長かったKENTAKKUならではの視点からラッパーの苦悩や葛藤が描かれており、とても聴き応えのある楽曲だ。また、大半の楽曲において、キャリア最初期からの盟友であるNP、そして客演時代のよき理解者であり「下北ライフ」でも相性の良さを示していたArch Beatsという2人のビートメイカーを起用しているのも、長きに渡り活動をサポートしてくれた恩人へのリスペクトが感じられる。安定感に満ちた彼らのビートも本作における大きな魅力の一つだ。

 「拝啓」は町田での再起とこれまでの経験を軸としながら、一つ一つの楽曲もテーマが練られており、聴きどころの多いアルバムだ。タイトル曲"拝啓"のネタ使いや、Gothamのビートに真正面から立ち向かった"客演ドラマ"の楽曲構成なども心憎い。何より、40歳を超えてソロアルバムをリリースし、いまだに伸びしろを感じさせるラッパーがいることが驚異的である。唯一の難点は楽曲の制作時期によってラップのクオリティに差があるところだが、最近の成長ぶりを見ていると、その点は本人も課題として認識しているだろう。進化が止まらない遅咲きのルーキー、KENTAKKUの次回作が既に楽しみだ。

Artist Profile

KLOVAL RECORDS

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