Lyric

靴の裏にまとわりつく湿ったアスファルト

誰もいないバス停　自販機だけがやけに明るい

ポケットの中、鳴らないスマホ

既読も未読も もうどうでもいい

期待されるほど　答えが遠くなる

正しさに近づくほど　自分から遠ざかる

黙ったままが一番楽で

沈黙がちょうどよく音に変わってく

「頑張れ」って響く広告

そんなにみんな 走りたいの？

僕はまだここにいる

ただ夜と呼吸を合わせてるだけ

歩幅を合わせなくてもいい

このテンポでしか歩けない

流れに逆らわないまま

たどり着いたのが今ならいい

言葉よりも 静けさに寄せて

無理に何かを言わなくていい

音があれば 息があれば

それだけでいい今夜は

曲がり角　見慣れた風景

なのに今夜は少し違って見える

街灯の下　影が重なり合って

“ひとり”が“ただの形”に戻っていく

誰かと比べるたびに

透明になった自分の声

でも消えたわけじゃなくて

ただ少し静かになっただけ

遠回りしたような帰り道

ふと鼻歌がこぼれた瞬間

不安とか未来とか全部

今夜はそっと脇に置いておく

歩幅を合わせなくてもいい

このテンポでしか歩けない

流れに逆らわないまま

たどり着いたのが今ならいい

言葉よりも 静けさに寄せて

無理に何かを言わなくていい

音があれば 息があれば

それだけでいい今夜は