Lyric

船の上で

目覚めの汽笛を

うねるうねる

波の軌跡伸び

彼方にさざ波悲しみ果てなき

ちっさな篝火をたよりにして

はためき軋めき荒れそうな兆し

どうして上がる飛沫を浴びるのでしょうか

舵を取ることもできずに

暴れるデッキに叩きつけられ

身悶えたりばっかだって

足の先に繋がれた錨に

引きずりこまれぬよう

丸く空いた穴を

駆け回るうさぎ追いかけて

底を泳いでる

外へ出るために必死で

揺れ動いて

無限に渦を巻く

馬鹿だと喚けど何も見えないと

波の向こうで誰かが叫ぶんだ

墓など暴けど出るのは骨だと

知ってるはずが苦しいのはなぜでしょうか

神に請うこともできずに

荒ぶる天気に抗いかねて

身悶えたりばっかだって

足を投げ出して大の字になって

流れに預けて

これぞ旅だと思い立ち

暴れるデッキを蹴って跳び起き

面舵をいっぱい！

明日には海の底沈んでいても

今は船の上だ

恐れる私でも

飛び回る力があった

穴の内側にも

穏やかな水面が見えた

たくさんの星が今

船の行く先を照らした

最後の夜明けだと

思うほど綺麗だ