Lyric

ふいに言葉が重なった

ほんの些細なことで舞い上がる

君の頬をさわる花びら

儚い想いの欠片

1歩先を行く少しだけ長い影

見上げたときに見える横顔

あとどれくらい

もうちょっと

ああ、もう着いちゃったって

一瞬で解ける魔法

吹きすさんだ風に舞う花びら

泡沫(あわ)が弾けた

揺れる心みたいだ

過ぎていく空を風の色を

書き留めて見逃さぬように

溢れ出して滲んだ

淡いサイダーみたいな心の中

僕の書きなぐるこの詩

つたないつぎはぎの言の葉

つむじ風に回る桃色の花びらは

交差する想いみたいだ

感じていたいもうちょっと

この心に初めて

咲いた小さな花

揺れる鼓動が次第に速くなって

そっと距離をとった聴こえないように

両手いっぱいのこの思いを

抱き寄せて零さぬように

苦しくなるほど吸いこんで

吐き出すのをきゅっと堪えて

この香りを声を色を温度を

一度に全部飲み干した

大きく広げた翼が揺らめいて

透けるこの色彩が体を巡った

散っていくこの季節は

あたりまえじゃないから

ひとつひとつすくい上げて

いつか忘れぬように紡ぐよ