Sangatsu Haru wo matsu Front Cover

Lyric

Sangatsu Haru wo matsu

umigame

気怠い朝と隙間風

桜散る道路脇

眠い目を擦りながら空を仰いでた

その日暮らしの生活は、それなりに幸せで

春の月と

舞う桜、落ちてく

口笛、春風に吹かれ消えていく

何がしたいんだろう

流れる雲を目で追って

春に終わりを告げる

桜が頬を掠めては

宵の春、立つ春時雨

木漏れ日、芽吹いていく春は

花の顔に晴うてや朧月

雲を見上げては

すり抜けていく手のひらが

心に青を告げる

春が終われど消えず

花冷え

水温む小雨、溶けていく

春浅し日々で

百とせの枝にもどるや花の主

花に溺れて

桜が頬を掠めては、

宵の春、吹く春疾風

木漏れ日、芽吹いていく春は

花の顔に晴うてや朧月

雲を見上げては

通り抜けるひとひらが

心に花を添える

春が終われど消えず

憧れとか

無意味だとか

そんなことばかり耳を刺した

気づけば大人からずいぶん経ってて

芽吹く春が海に沈み

我楽多の僕を連れて行ったんだ

青に沈む

桜が頬を掠めては、

宵の春、立つ春時雨

木漏れ日、芽吹いていく春は

花の顔に晴うてや朧月

雲を見上げては

すり抜けていく手のひらが

春が終われば夏が

心に藍を告げる

  • Lyricist

    umigame

  • Composer

    umigame

Sangatsu Haru wo matsu Front Cover

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    Sangatsu Haru wo matsu

    umigame

春が嫌いだ。
皆が揚々と張り切っていて
自身が自堕落なのだと突きつけられているような気がした。
僕は今日も部屋に篭って音楽を作っている。
風に吹かれ、桜の花びらが窓ガラスに張り付く。
外は生憎にも天気であった。
創作に行き詰まったから、薄手のカーディガンを羽織り散歩に出かけた。
道路脇には散った桜の花弁。
車や人々に踏まれ、潰れ、透明になっているものや茶色くなってしまっている花弁が隅に追いやられていた。
まるで自分の成れの果てを見ているようだった。
頭上にはまだ散らぬ、まだ散らぬ。
と燦々と咲く桜がこちらを見下ろしていた。
数歩進んだ先の自動販売機の前で、平たい財布から小銭をつまみあげ暖かい珈琲を買った。
両の手でそれを握って暖を取り、肩をすくめながら足を進め、近くの古びたベンチに腰をかけた。
僕は胸ポケットから残り二、三本になった煙草を取り出し、一服しようと口に咥え、火をつけた。
煙が上っていくのを目で追うと
流れる雲と水縹色の空が広がっていた。
それは綺麗としかいいようのない春空だった。

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umigame

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