Lyric

夜あけ

闇から背中を引きはがし

床にちらばる

希望とやらのかけらを

はいつくばって拾いあつめて

途方に暮れて　とりあえず

ポケットに押し込む

カビた蒸しパンをちぎり

おとといの紅茶に浸す

床にひろがる

失望と無関心の染みを

ななめに見やり　背を丸め

紅茶がのどを通って

生きていることを知る

明日届くはずの手紙に

書いてあるように生きようか

自分ではないだれかのように

過ごさないと　もう

一歩も踏み出せない

しけたインスタントコーヒーの

塊を　水で溶かす

マグカップの底にスプーンが

カツカツ当たって

生きていることを知る

カビた蒸しパンは

捨ててしまおう

明日届くはずの手紙に

書いてあることに

従いさえすれば

なんとかなる

生きると決めよう

床にしみつく

昨日までの足跡を

はいつくばって

息を吹きかけ

手のひらでこする

ひたすらこする

夜あけ

闇から背中を引きはがし

床にちらばる

希望とやらのかけらを

はいつくばって拾いあつめて

途方に暮れて　とりあえず

ポケットに押し込む

ラーラ　ラララ