

選ばなかった道にも
きっと僕がいた
朝の駅前にあった古い薬局は
いつの間にか白いビルに変わっていた
あの日ポケットに入れたままの履歴書を
出さなかった理由をまだ覚えている
乗ればよかった電車が遠ざかるたび
違う街の部屋を少し想像していた
窓の向こうで揺れていた洗濯物まで
見たこともないのに懐かしく思えた
後悔と呼ぶほど
単純な痛みじゃなくて
忘れたと言えるほど
軽い話でもなかった
選ばなかった道にも
確かに僕は立っていた
行けなかった街の空も
言えなかった名前も
今の僕を責めるためじゃなく
戻れない日を飾るためでもなく
歩かなかった場所に残した影が
まだ胸の奥で息をしている
久しぶりに見た同級生の名前が
画面の隅で少しだけ光っていた
あの頃話していた夢の行き先を
聞けないまま指だけ止まっていた
消したメッセージ 折りたたんだ手紙
借りなかった部屋の間取り図
誰かと暮らしたかもしれない季節が
雨の匂いに混ざって戻ってくる
間違いと呼ぶには
あまりに静かすぎて
正しかったと言うには
まだ少しだけ痛かった
選ばなかった道にも
確かに僕は生きていた
叶わなかった約束も
渡せなかった言葉も
今の僕を否定するためじゃなく
あの頃の僕を消さないために
歩かなかった場所へ向けた心が
まだこの夜の中で灯っている
もしも違う朝を選んでいたら
僕は誰にただいまと言っただろう
もしもあの町に残っていたら
どんな窓から雨を見ていただろう
答えのないことばかり
今さら数えてしまうけど
選んできたものだけじゃなく
選ばなかったものにも僕はいる
選ばなかった道にも
確かに僕は立っていた
行けなかった街の空も
言えなかった名前も
今の僕を責めるためじゃなく
戻れない日を飾るためでもなく
歩かなかった場所に残した影が
この先の僕を少し照らしている
選ばなかった道にも
きっと僕がいた
だから今日の僕を
もう少しだけ許してみる
- Lyricist
GREYLINE
- Composer
GREYLINE
- Producer
GREYLINE
- Vocals
GREYLINE

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The Road I Didn't Take
GREYLINE
Artist Profile
GREYLINE
GRΛYLINE is a three-piece male band project that presents music without faces, focusing only on sound and state. Rather than fixed personas, their work is defined by shifting emotional distance. The voice changes not as a character choice, but as a reflection of where the music is positioned ? inward, neutral, or outward. From the introspective tones of Before Dawn, to the everyday affirmation of Clear Days, and the outward momentum of MOVE FIRST, each release captures a different phase of motion. GRΛYLINE exists in the space between thinking, stopping, and moving. Always within the same timeline. Always in transition. The figures remain silhouettes. The music moves forward.
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