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音が聞こえる。
2020年3月、
アメリカ合衆国サンディエゴ州の街の
変哲ないアパートの一室で
窓の外の景色を眺めている時、
僕はその音を聞いた。
静かな部屋だった。
スマホを開くと膨大な量の情報が錯綜、
世の中の混乱が手に取るように分かった。
不思議な気分だった。
世界は未知の病原菌により混迷を極めているのに、
この部屋はやけに静かで、平和で、
僕の心も穏やかだった。
ふと、
ピアノの音色が頭の中の遠くで鳴った気がした。
優しくて穏やかな旋律が微かに聞こえてくる。
僕にはそれが、
何かの「始まり」を表す音に思えた。
PCを開いて、僕はその旋律を再現しようと試みた。
そうして曲の前奏のようなものだけが生まれ、
そのまま僕は日本へ帰国した。
それから長い年月をかけて、
少しずつ曲の続きを紡いでいった。
作りながら気づいたのは、
この曲は「変化の曲」であること。
絶えず変わり続ける曲の様相は、
この世界、それから
この先人々が歩む道そのもののように思えた。
この曲は20代の僕の渾身の作品でもあり、
予言なのかもしれない。
「アラアサ」の名前でSNSで活動しています。