トリプルセック・スーパーノヴァのジャケット写真

歌詞

トリプルセック・スーパーノヴァ

ザ・レディ・シェルターズ

車輪の下 ニューヨークシティ

被害者意識かな?

車輪の中 ヨコハマシティ

変わらぬ毎日

走りたいな あの 66

ドラゴンフィッシュとひそもう

ハドソン川に

ナポレオンフィッシュ追いかけて

本牧ふ頭

西へ向かおう この 66

あのフリー、あのフリーな感覚

トリプルセック、

トリプルセック・スーパーノヴァ

あの【ステージ】

あの《自由な絶頂》

クワトロセック、

クワトロセック・ウルトラノヴァ

暗闇の中、走ろう

逃げるように

天の川が道しるべ

砂ボコリたてて

走り抜ける【ルート66】

何度も、何度も祈った

神様いても

神様が、いなくても

あの空、あの空を見上げた

かなわなくても

願いが消えないから

Ah

積み上げていたものが

また

すべて崩れ去って、、

でも

もう一度、願う

あのフリー、あのフリーな感覚

トリプルセック、

トリプルセック・スーパーノヴァ

あの【ステージ】

あの《甘美な絶叫》

クワトロセック、

クワトロセック・ウルトラノヴァ

  • 作詞

    青野時空

  • 作曲

    青野時空

トリプルセック・スーパーノヴァのジャケット写真

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    トリプルセック・スーパーノヴァ

    ザ・レディ・シェルターズ

【非意味としての《クワトロセック・ウルトラノヴァ》】


2023年は11月に入ってもヤケに暖かい。10月の下旬は、ローリング・ストーンズの18年ぶりの新譜で大騒ぎだったし、その少し後にはビートルズの最後の新曲も発表された。

TLSは?というと、10月29日に大宮ソニックシティ大ホール(座席数2505)で開催された、レッド・ウォーリアーズ主宰のフェスでのパフォーマンスが評判となり、ライブハウス公演中の「5枚目のアルバムの制作に入っている」との発言も注目を集めていた。

そんな或る夜、唐突にTLSから一曲分のデータが送信されて来た。《トリプルセック・スーパーノヴァ》と云うタイトルだ。私はテーブルの上に在った事務用のヘッドホンをノートパソコンに繋いで50秒ほど聴いて、、、ヤメた。想像していた音とアマリニモ違っていたからだ。
私はデータをCD規格に半解凍すると白盤を持って近所の友人宅に向かった。30年ほど前のJBLのスピーカーとマッキントッシュのパワーアンプが合うと思ったからだ。

〈中略〉

彼女たちの実質的なデビュー曲《ローリング・サンダー・デビュー》を次元違いで凌駕していると思った。あの曲もTLSのレパートリーの中では異端だったが、こちらでは、何というか、1970年前後と1990年代が、80年代をスッ飛ばして有機的に結び付いている様に感じられる。

後半になるに連れ、心と腰廻りを撃ち抜いて来る【色気滴る漢】ミスター=ケント氏のベースと、元来アナログな私たちの全細胞を鼓舞し《喜びの灯り》で照らす【リズム妖精】アカリ氏のドラムは、共に70年代的だし、随所に精妙な隠し味として効いているウワモノ勢は時に《黄金の調子はずれ》、で60年代的だ。

そういえば前回、クリック(メトロノーム)の効用を疑う、と発言していたTLSは、今回なんとチューニング自体や【ミスタッチの排除の排除】まで考察していると云っていた。

〈中略〉

美月氏の歌唱は、彼女の《リトル・ベリー以前》に有った【ネオ・キャンディ・ヴォイス】を数倍、縦横無尽に進化させたヒラウタ部分と《ローリング・サンダー・デビュー》を繊細かつ大胆に上回る、焦燥感・切迫感に満ちたサビ部分、の両刀で我々の心を捉えて離さない。

しかも時を経て感動を与え続ける【極上のナチュラルさ】、を兼ね備えている。

〈中略〉

私は土手に座りホテッタ心を冷やすため、秋の月に照らされた武蔵野のススキと暗く光る水面を眺めていた。

私はその場で緊張しながら青野時空氏に連絡すると「今度のアルバムは全体的にダークなトーンなの?」とオソルオソル訊いてみた。彼は「そんなことナイっすよ〜、HYPERで明るいでーす」と素っ気なく言うと、早々に電話を切った。才能溢れる若者たちはとても忙しいようだ。。

あ、こうも言っていた。
「ライブハウスのステージこそが僕ら4人の《生活の頂点》なんです。美月サンが【ステージ】って歌うサビの二箇所、特に聴いて欲しいですね」

私は《サンづけかよっ》と少しだけ、、思った。

秋の夜の風が涼しく水面を渡っていった。

冬になれば5枚目のアルバムの詳細が明らかになるだろう。


2023年11月

ロックンロール愛好者
ホワイト・フォース・ジュニア

アーティスト情報

TLS Records

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