Lyric

糊の効いたシャツで歩いた河原の道

今はいないあの子はスコールを飲んでた

細長いバス　どこまでも行ける気がした

痩せ細った自転車は僕を運ぶ

夏祭りの夜の帰り道の暗さ

壊した傘と失くした鍵

好きと嫌いが今よりも簡単で

愛想笑いができなかった

制服のまま神社に隠れて

吸ってたタバコは苦いだけ

あの子に振られた公園の遊具は

いつの間にか縮んだ

汗の染みたワイシャツの裾を

全部出して登る河川敷の坂道

金がなくて買えなかったイヤフォンを買って

終点まで乗っていく　知らない町へ

カラカラの喉にコカコーラが染みる

ドロドロの靴はお風呂で洗った

エアコンが効いたデパートの三階

なんにも買わず歩いただけ

順番に回したコントローラー

テレビゲームは押入れの奥

はじめてキスしたカラオケのそばの

ビルに映る電車の影

君が消えた改札の向こう

振り返らず逃げるように歩くホームへ

夢がないと書けなかった文集は置いて

終点まで乗ってく　知らない町へ