この瞬間だけ、終わらないでのジャケット写真

歌詞

ドアが閉まるまで

YxY

発車ベルが鳴る少し前に、

足を止めた理由をうまく言えなくて、

いつもより近くにいる距離が、

逆に何もできなくさせていた。

ポケットの中で握った指が、

ほどけるタイミングを探している。

あと数秒で終わることを、

身体だけが先に知っていた。

何も始まっていないふりで、

ここまで来てしまった夜だった。

ドアが閉まるまでのあいだ、

まだあなたの隣にいられる。

名前を呼ぶ理由もないまま、

ただ時間だけを伸ばしている。

ドアが閉まるまでのあいだ、

手を離さないままでいたい。

終わることが決まっているなら、

せめて今だけ遅らせて。

人の流れが背中を押して、

立ち止まることさえ難しくなる。

あなたが少しだけ笑ったのは、

何も言わない選択だったと思う。

乗るか迷っているふりをして、

本当は決めていたはずなのに、

ドアの前で動けなくなるほど、

この時間がほどけなかった。

好きだと口にしてしまえば、

戻れないことが増えてしまうから。

ドアが閉まるまでのあいだ、

まだ同じ場所に立っていられる。

何も変わらないふりのままで、

最後だけを引き延ばしている。

ドアが閉まるまでのあいだ、

一歩も動かないでいたい。

終わりを受け入れる前に、

少しだけ時間を借りていたい。

「乗らないの?」

その一言が、思っていたより軽くて、

ここで終わることを、

ちゃんと現実にした。

ドアが閉まるまでのあいだ、

何も言えないままでいい。

始まらなかった関係でも、

ここにあったことだけ残したい。

ドアが閉まるまでのあいだ、

振り返らないでいたいけど、

閉まる音が聞こえたあとで、

やっと息がほどけていく。

電車が動き出したあとで、

あなたのいない距離ができた。

  • 作詞者

    YxY

  • 作曲者

    YxY

  • プロデューサー

    YxY

  • ボーカル

    YxY

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