Lyric

淡い青紫色の花が

とても艶やかで

なんて奴なのか

関心のない

僕にはわからなくて

雨雲の下だって

とても綺麗な事だけは

疑いなく

興味なんかないのに

見とれちゃって

今の時代は気になれば

誰でも何でも調べがつき

必要としなかった

情報までが眼に刺さり

意味もなく

似合わないなと

恥ずかしくなってしまう

ただ

綺麗な花を綺麗だと

可愛い花を可愛いと

ただ

素直に思っただけ

なのに花言葉

恋の訪れだって

街を歩けば

仕事に行けば

店に入れば

病院に行けば

他愛ない返事や挨拶にも

稀に心奪われて

あの花と同じような

印象に襲われて

懸命な

姿や会釈に見とれて目をそらす

気味悪がられやしないかと

何もないかのように

悟られぬよう短い時間を

やり過ごしてゆく

あの花を見たときのように

まさか綺麗だと発すれば

取り返せないだろうから

どうしてこんな世界だろう

つまりそうして

花言葉なんて

無意味でただ雨に

打たれ続けるように

空が晴れわたっても

この世界じゃ

素直に生きられず

差し障りないよう

歩むしかなく

素直に口にできる

条件なんて整わず

あの花を見たときのような

感情になっても　打ち消し続けて

惹かれても

素敵でも

ただ

ただ

心奪われて

僕なんか

僕なんか