Pastorale urbaine

80年代ゲルニカで鮮烈な音楽を世に放ち、その後クラシック音楽、ジャズ、そして映画・CM音楽などで個性を保ちながら幅広い活躍をしている上野耕路。
鬼才とも天才とも称される上野耕路が、今までのキャリアを経て誰もやったことのない”テクノポップ”を新ユニット『イントナルモーリ』で発表。
その第一弾作品がこの組曲『Pastorale urbaine』である。
12音技法を用いながらここまでポップで美しい作品を聴いたことがあるのだろうかと驚かされる1曲目『Nocturne』
コーラスワークと煌めく世界観を爆速の3拍子で表現した2曲目『Valse』
そして最後はオーケストラアレンジが入り、演劇舞台を見ているような二転三転する展開で聴くものを圧倒させる最終章『Scene de ballet』
上野耕路の高密度な曲に、立体的な世界観を見せていくボーカルとシンセは、90年代後半に自分たちの力で国内だけでなく海外でも評価を得たeureka!の城戸美有紀。
世の中のすべての枠組みや習慣を飛び越え、ただ彼らが好きな方向へ進んでいる本作は、今まで誰も聴いたことのないテクノポップ組曲となった。