

月に触りたく手を伸ばしました。
蝉しぐれも鳴いておりました。
鯉が泳ぐ池の水面も揺れておりました。
空から舞い散る、薄紅色の花びらは、
私の涙が止むまで散りましょうぞ。
これが戀だと初めて知りました。
ためらう私の顔を、いつしか雲が隠してくれました。
池の鯉は泳ぐもの。
私の戀は月夜にうつりしもの。
月に触れたく蛍を飛ばしてみたのでございます。
月夜が欲しがるものとは何でございましょう。
空を飛ぶ蛍が私を照らして下さいました。
月はつかめぬもの。
手も届かぬ儚き戀でございます。
声だけは届きましょうか。
夜だけが逢えぬ月夜に戀した私は、
月夜に蛍の道灯りで道を作りし、
逢いにゆきましょうぞ。
時が百年経っても、月が目を覚ますまで、
蝉しぐれと、いつまでも一緒に鳴きましょうぞ。
- 作詞者
夏目そら
- 作曲者
夏目そら
- ミキシングエンジニア
夏目そら
- ボーカル
ポン汰

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百恋謳ウ
夏目そら
百年の時を超えて、月に恋したひとりの心を歌にしました。
月、蛍、花びら、蝉しぐれ——すべてがあなたの心に寄り添うように舞い降ります。
儚くも美しい、和の戀詩(うた)をどうぞお聴きください。
アーティスト情報
夏目そら
日本の伝統美と現代のエレクトロサウンドを融合させた音楽を制作するアーティスト。和楽器×エレクトロ、ボカロ×幻想的なメロディを得意とし、幽玄で切ない世界観を楽曲に込める。TuneCoreを通じて、より多くの人に音楽を届けたいと思っています。
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