千年後の僕らものジャケット写真

歌詞

千年後の僕らも

ユキニフル

紙のやわらかな音が静かに立ち上がる。

ページに、白と黒の不思議な模様があった。

そうだ。ノラエに聞いたことがある。模様に通信機をかざす。

……音がする。

これは、きっと音楽だ。

ノラエも聴いたのかな……。

ずっと昔、千年前から、この場所に残っていた音楽が、

いま、鳴り始めた。

雨が上がるまでここにいよう なんて

屋根もない場所で 君は笑う

街は夜明け前 暗いこの世界で

僕らふたりだけ 息をしてる

俯いたり 諦めたり それでもまだ探している

僕らの書き出す未来が たとえ誰にも届かなくても

千年後の僕らも

真夜中の雨に濡れたりするのかな

君の好きな音楽を口ずさんで

こんな最後でも愛せるといいな

風邪が長引いて 巡る記憶の中

戻れない日々と 君が浮かぶ

「寂しくはないよ 強がりでもないよ」

ひとりごとのように 言い聞かせた

笑いながら 悩みながら この旅路の途中にいる

僕らの書き切る終わりは どんな言葉が似合うのかな

この先はお別れだ 君はひとりで進んでいかなくちゃ

もうすぐ雨も上がる 陽も昇る 乾く地面に君自身の足跡をつけて

僕はここでずっと待っている だからもし いつかまた会えるのなら

一ページめから聴かせてほしい

君だけが選ぶその物語を

千年後の僕らも

誰かの言葉に泣いたりするのかな

辿り着けないほど 遠い場所で

響く一行を遺せるといいな

千年後の僕らの

さよならの向こうに答えはあるのかな

君と好きな音楽を口ずさんで

どんな最後でも愛せるといいな

「この物語を話せるといいな」

そんな一日を生きれたらいいな

  • 作詞

    宏川 露之, ein himinn

  • 作曲

    ein himinn

千年後の僕らものジャケット写真

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あなたにとっては、ずっと遠い未来の彼方。草木はビルの壁を覆い、都市の骨組みは朽ち果てて、風は絶え間ない悲嘆を繰り返していた
雨の強い日には、街路は水しぶきを上げ、この街に、この世界にあったはずの物語の足跡を洗い流そうとしていた──。

終わりを迎えた世界で旅を続ける少女、ミゾハ。はるか昔に世界から失われた「物語」を探す捜索隊の一員として、同じ捜索隊の少年ノラエと、互いに通信機で励まし合いながら目的地を目指していた。彼らが旅の最後に見つける答えとは……。

全編を通じて朗読と音楽により物語世界が繰り広げられる、ユキニフル初の朗読音楽劇。

アーティスト情報

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