トラックリスト

  • Play music

※ 試聴は反映までに時間がかかる場合があります。
※ 著作権管理事業者等が管理する楽曲は試聴できません。

90年代後半のTOKYOを彩ったフリーソウル、アシッドジャズ、UKソウル、ヨーロピアンAOR、80’sジャズファンクの記憶を、2025年の音像で磨き直したアーバンR&Bです。レコードバーの温度感と、現代の解像度。その交点に生まれた滑らかな118BPMが、夜の都市にちょうどよく馴染みます。

エレピの温かく包み込むコードワークと、滑らかに舞うベースラインが、まるで深夜の都市の鼓動のように静かに響く。ドラムはタイトかつソウルフル。オーガニックなパーカッションとジャジーなフルートソロが織りなすブリッジでは、あの頃の「クラブ・ジャズ」的な香りが漂う。
抑制の効いたシンセ・パッド、きめ細かなストリングス、さりげないギターのリックが層を重ね、サビで光量がふっと上がる瞬間に胸の奥がほどけます。

タイトルのBli inte luradはスウェーデン語で「だまされるな」という小さな合図。過剰な情報が感情を直撃する時代に、耳と心の主権を手元に取り戻すこと。歌詞はそのテーマを英日ミックスでやさしく、しかし確かに描きます。
恐れに絡め取られそうな夜でも、ビートのなかで呼吸を整え、思考を澄ませる。音楽がつくる心理的なシールドは、派手ではないけれど、確かに機能します。

棚の奥からレコードを一枚引き出し、針を落としたときに立ちのぼる“あの香り”を思い出してください。
懐かしさに寄りかかりすぎない洗練と、いまを生き抜くための静かな強さ。
この曲が、あなたの夜を少しだけ上向きにし、明日へ滑らかに送り出します。