歌詞

風が止まった夜

コンビニで買った線香花火に火をつけた

これで もう終わりにしたかった

煙が白く立ちのぼり あの夏の匂いがする

あなたの声が今も 耳の奥で響いてる

先端にポツリと灯る オレンジ色の「蕾」

息を殺して見守った 小さな光の粒

「これからだね」と笑った あなたの横顔と

始まる予感だけが そこにはあった

『　「蕾」　「牡丹」　「松葉」　そして「散り菊」で終わるんだ』

あなたが教えてくれた線香花火

『「散り菊」まで　ずっと一緒にいようね』　って

言ってた あなたの笑顔　写真のように胸にある

「牡丹」のように華やかに咲いて

「松葉」のように火花を散らす

そして「散り菊」まで一緒に・・

そんな未来を 夢見てた

咲くことも知らずに 落ちた小さな蕾

燃え上がる前の静けさだけを この手に残して・・

蕾のまま散った恋

あっけなくて 笑ってしまうくらいに

もしもあの時 もう一歩踏み出していたら

違う未来があったのかな

「散り菊」みたいに 最後の最後まで美しく

輝きあえたかな・・

涙がこぼれたら 帰れないところまで行きそうで

空を見上げた

咲くことも知らずに 落ちた小さな蕾

燃え上がる前の静けさだけを この手に残して・・

「蕾」のまま散った恋

あっけなくて 笑ってしまうくらいに

やり切れない想いと

火薬の匂い

私の夏が

静かに

終わる・・