

ひとつ前の駅で降りて歩いた
チャペル通りで響く鐘の音が
何もかも輝いて見えた日々を
ありありと呼び覚ますのがつらくて
宝物を失くした子供のように
泣きじゃくりここから動けない
あなたと過ごした美しい青春を
乾いた風がそっとさらってゆく
木漏れ日溢れる円山のカフェは
懐かしい匂い…心が揺れる
第二鳥居まで引き返してみた
あなたがそこにいたような気がして
まっすぐ伸びる参道からの風が
石灯籠と森を揺らすだけで
駅まで戻る道すがらの景色が
鮮やかすぎて少し痛いの
足早に過ぎるせわしない世界で
いくつの愛が結ばれるの
ふたりで歩いた桜並木を
見るのが怖くて…あがなえない
どうして私たちは出会ったの
謎がとけぬまま時は過ぎて
このまま次へ進めないのなら
すべて記憶から消し去ってほしい
あなたと過ごした美しい青春を
乾いた風がそっとさらってゆく
ひとりで歩いた桜並木を
見るのが怖くて…あがなえない
- 作詞者
すまさ
- 作曲者
Suno
- プロデューサー
すまさ
- 共同プロデューサー
Suno
- シンセサイザー
Suno
- ボーカル
Suno
- ピアノ
Suno
- ソングライター
すまさ, Suno
- プログラミング
Suno
- その他の楽器
Suno

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円山メモリーズ
すまさ
「円山メモリーズ」は、札幌の円山を舞台にした切ないJ-POPナンバーです。春に咲き誇る桜や、北海道神宮の鳥居、参道を吹き抜ける風といった風景をモチーフに、青春の日々と別れの記憶を歌詞に込めました。
歌詞の冒頭では、かつての日常を思い出させるチャペル通りの鐘の音や、鮮やかな参道の景色が描かれています。そこには、楽しかった時間を懐かしく思う一方で、それが過去になってしまったことへの痛みがにじみます。サビでは「あなたと過ごした美しい青春を 乾いた風がそっとさらってゆく」と歌われ、かけがえのない思い出が時の流れに溶けていく様子が表現されています。
楽曲の構成は、哀愁を帯びたマイナー調のメロディを基盤に、抑制されたボーカルスタイルで静かに始まり、サビに向かってシンセやキーボードが重なり合い、厚みと奥行きを増していきます。特にコーラスでは、90年代J-POPらしいドラマチックな広がりを意識しつつも、過度に派手にならず、切なさを保った展開となっています。ブリッジでは「どうして私たちは出会ったの」というフレーズを中心に、答えの出ない問いかけが心情を深く掘り下げ、やがて転調を経て最終サビへと繋がります。ラストはピアノ、シンセ、アコースティックギターが静かにフェードし、余韻を残しながら物語を閉じます。
この曲には、札幌での生活が背景にあります。作者自身が27年前に西28丁目駅から円山公園駅まで毎日歩いていた経験をもとに、街並みや自然の風景と青春の思い出を重ね合わせました。地元の方にはもちろん、札幌を訪れたことのある方や北海道の春を知る人にとっても、心に響く一曲になればと思います。
「円山メモリーズ」は、失われた時間や大切な人への想いを胸に抱えながら、それでも日常を歩み続ける切なさを表現した楽曲です。懐かしい風景とともに蘇る記憶と感情を、ぜひ音楽を通して感じていただければ幸いです。
アーティスト情報
すまさ
札幌市出身の作詞家。日常の小さな情景や心の揺れを丁寧に切り取り、 切なさとあたたかさが同居するJ-POPの歌詞世界を描く。
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