昨夜さ、君の顔が何故だか
別人みたいに見えてさ、
怖いとさえ思ったんだ。
水平線に沿って並んだ光の粒を見て、
君は目が悪い癖して、
とっても綺麗だなんて言うんだ。
強がりかなんかと思った。
本当はそんなことなくて、
君には奇麗に映っていたんだね。
気付けない。違ってくことにすら。
まだ僕らは大人になっている途中。
「心配なんてしないで。」
そう言って欲しかったんだ。
僕だけが子供のまんまで、
追いつけない。
求めてしまったんだ、
君の目が映した世界の色や形が
僕と同じものであることを。
水平線に落ちた昨日の残照に浸っている。
いつも後悔と反省の違いに惑っている。
ああ、強がっていたのは僕だと
やっと今更気付いた。
君には僕がどう映ってる?
情けない。
靉靆、深空を切り取った。
感傷が目に映るみたいに、
反芻する夕景の彩度は綺麗で、
吐いた息すら彩った。
曖昧な輪郭をなぞった。
君の目が揺れていた。
水平線を見ていたんだ。
違ったって良かった。
それさえ大切に思えた。
僕はまだ子供のまんまで、
手を引くよ。
もう何年も前から
きっと知っていたんだ。
変わり映えしないこの日々は
何の言い訳にもならない。
この目に映した街が、
この波間に靡く光が、
君と僕とで違うとしても、
別におかしなことじゃないよ。
背が伸びて、歳をとって、
小さなことで君と笑って、
またこの場所で、なんて言えたら、
それだけで良いと思った。
- 作詞
rinri
- 作曲
rinri
- プロデューサー
rinri
- プログラミング
rinri
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- 1
白命
rinri
- 2
静息
rinri
- 3
蝶
rinri
- 4
薄れる
rinri
- 5
シーン
rinri
- 6
じゃあね
rinri
- 7
ふたりで
rinri
- ⚫︎
水平線を見ていた
rinri
- 9
僕らの記憶を掠わないで
rinri
- 10
sink
rinri
- 11
救われていたんだ
rinri
- 12
終着
rinri