

透明な魚は空を知らない
それなのに雲の影を追いかける
ぼくらも似たようなもので
名前のない焦りに追われている
夕焼けに置き忘れた感情が
夜になるたび増殖して
眠れない理由だけが
静かに上手になっていく
いつからだろう
願い事より先に
諦め方を覚えたのは
世界は思ったより狭くて
心は思ったより遠かった
届かなかった言葉たちが
胸の奥で化石になっている
生きることはたぶん
答え合わせじゃなくて
間違いを抱えたまま
歩き続けることだ
街灯の光に集まる虫たちは
焼ける未来を知っているのに
それでも光へ向かう
その理由を持っている
ぼくは何を持っているだろう
誰にも見せない傷だろうか
言いそびれた愛情だろうか
それとも
捨てきれなかった期待だろうか
本当はずっと
特別になりたかったんじゃない
ただ
誰かの記憶から
消えたくなかった
月が欠けるたびに
何かが終わった気がして
朝が来るたびに
何も終わっていなかったと知る
ぼくらはその繰り返しの中で
少しずつ形を変えていく
世界は思ったより冷たくて
人は思ったより優しかった
救えなかった夜たちが
今のぼくを作っている
生きることはたぶん
勝ち負けじゃなくて
壊れそうなものを抱えて
それでも歌うことだ
透明な魚は空を知らない
最後まで知らないままだろう
それでも影を追い続ける
その姿が
なぜか少しだけ
自分に似ていた。
- 作詞者
ema.
- 作曲者
ema.
- プロデューサー
ema.
- ボーカル
ema.

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透明な魚は空を知らない
ema.



