会場に向かう車内 緊張していた
久しぶりの再会 窓際 写真を見返した
こんな時代もあったとひとり回想
昔住んでいた 空白の街の方向
自動で運ばれていく 時速250キロ
3年ぶり ひと言目 何を話そう
さよなら ありがとう また会おう
別れ告げたバス停 あの日が最後
何かを変えたくて飛び出して
上京 雑踏に埋もれ ただ右往左往
見慣れた日常 変わらない状況
それでも着実に成長しているのだとは思う
昔だったら断って
事あるごとに強がって
本音は喉元で噛み殺して
かなり遠回りをしてしまったのかもな
でも だからこそ会いたかった人がいるのだ
「少し丸くなったね」という言葉に
嬉しさと同時に申し訳なさが生まれたのは
尖りや不器用なんて言葉では片付けられない
イキがっていただけの痛いガキだったと思うから
周りとの差 己の弱さ 情けなさに
向き合えずに傷つけた
あの頃は で誤魔化す気はさらさらないから
前進している今を見てほしいのだ
それを表現する方法は
SNSでもリリックでもない
例えば
4次会のカラオケに参加すること
未だ苦手な恋愛トークにも相槌を
笑えなくても笑顔で写真を撮られよう
叶わない約束を約束しよう
そんなものたちがこの先で輝くことを
手のひらに残った後悔が教えてくれた
「もっと早く気づけば良かったのに」というのは
気づけたからそう思えるだけであって
実は気づけずに終わっていくことが大半
いつか気づくために必要な経験と時間
何度も繰り返し 大人になる実感を得るたびに戻れない思い出の価値を知った
あの日見た澄んだ空はずっとそのまま それと同時に 時計の針は進んでいくのだ
そういえば久しぶりに会ったのにも関わらず
まるで昨日の続きのように思えてならないのは
たった3年ではなくならない関係性だから
当たり前のような奇跡を目の当たりにした
奪われた当たり前 仕方ないの高い壁
徐々に崩れ また元に戻っていくだけ
仕方ないの諦めもあともう少しだね
長いトンネル抜けるまでもう少し耐える
「でもやっぱり変わってなくて安心した」
と言われて 少し安心した
ああ 間違いなくそれはお互いさま
何もかもが目まぐるしく変化していく中
変わらずに残ったものが人を支える
今日が終わればそれぞれの暮らしに帰る
いつかあなたとまた会える
その時まで日々を積み重ねる
年齢不相応 自意識との闘争
遠回りを続けるひとり旅の途中の
誇れるものなんて何もないけど
叶えたい約束が またこの命を生かすと
最後まで迷っていた出席の返事も
やっぱり行ってよかったと思えた車内
久しぶりの再会 窓際 写真を見返した
いつか また会える日に乾杯
- Lyricist
Shian
- Composer
mizyouhanstudio
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Nerine
Shian
Artist Profile
Shian
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