Lyric

瞬きをする度に

シャッターを切った

鮮明なワンシーンは

昨日のことのよう

最後の一枚

他人になりすました

君が背景に馴染んでいく

何もかもが霞むくらい

愛くるしい顔

ポートレートのような恋だった

ピントも合わないような

古ぼけたこのレンズを

覗いたって　二人の未来は

写せない

君だけを見つめていた頃の

色褪せないフォトグラフを

いつまでも剥がせない

朝焼けを背にして

振り向いた君の

不意打ちに

指先すらうまく動かない

最高の瞬間

撮り逃してまで

焼き付ける

僕だけに許された

あの構図を

ピントも合わないような

古ぼけたこのレンズを

覗いたって　二人の未来は

写せない

君だけを見つめていた頃の

色褪せないフォトグラフを

いつまでも剥がせない

別れましょう

初めて見せる表情は

今すぐにでも

破り捨ててしまいたい

ポートレート