歌詞

「夕焼けってさ、いつも同じ色じゃないよね」

ふいに君が呟いた

「そうかな、気づかなかった」

僕の声は、どこか遠くて

茜に染まる君の横顔

瞳の奥に映るものが

僕には見えていなかった

あの時までは

沈む陽の想いが滲んで

君の声が風に溶ける

「また、ここに来ようね」

その言葉が小さく揺れた

あの頃のように 君と並んで

歩いていけると思ってた

何気ない言葉の裏に

隠されたサインも知らずに

握らなかった手のひらの温もり

今もまだ残ってる

君はあの時 何を伝えたくて

言葉を選んでいたんだろう

「この道、ずっと続いてるね」

君は笑ったけれど

その声は少しだけ

寂しそうに揺れていた

「永遠なんてないんだよ」

何気なく言った僕の言葉

君はただ、うなずいた

何も言わずに

夕闇に染まる足跡が

ひとつずつ遠くなる

「またね」って微笑んだ君の声が

今も耳を離れない

あの頃のように 戻れるなら

どんな言葉を選んだだろう

「さよなら」は いつも

静かに近づいてくるんだね

触れられなかった想いだけが

心の奥に滲んでいく

消えそうで消えない

あの日の声を そっと抱きしめる

君の言葉は 波紋のように

今も広がり続けてる

きっとあの時も 同じ空を見てたのに

違う景色を見ていたんだ

あの頃のように 名前を呼べたら

君はまた振り向いてくれたかな

もしも ひとつの言葉で

未来を変えられたなら

残された景色の中に

君の声を探してる

夕暮れの坂道に響く

「またね」が そっと揺れた

「夕焼けってさ、いつも同じ色じゃないよね」

君が残した言葉が

今になって わかる気がする