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｢先生、地球にきた宇宙人は友好的ですか？｣コンクリで囲まれた薄暗い教室にそんな質問がひとつだされた。｢宇宙船で何年もかけて宇宙人がやってきたわけだ。いい人たちに違いない。なぜなら宇宙船の密閉空間の中は他の船員と仲良くしないと旅ができないではないか｣と担任の山口先生は答えた。モスクワに行った時に宇宙軍の方から話を聞いたことがあります。みんなで仲良くする"協調性"は、宇宙船の船員の必須項目。JP人女性はそれに特に優れていると。君がそんな質問をするからそれでなくても先がみえない生活なのに落胆としてしまった。山口先生は一言付け加えた。｢少なくても私たちがしらない宇宙人は友好的であろうと｣。西暦30XX 佐藤ジョーンズの友人である徳川典子ちゃんは宇宙人は友好的であると信じていた。だって山口先生は間違ったことなんて言ったことないし、絶対宇宙人とJPは仲良くできるという。JPで一番危険な仕事と言われている地上強行偵察部隊αの仕事を春から始めることになっている。翌年の夏に典子ちゃんはヒューマノイド型の宇宙人に中国大陸地上ポイントsector3にて捕縛されてしまいその後の消息は誰も知らない。典子ちゃんはずっと信じていた、担任の山口先生の一言を。典子ちゃんの父の徳川吉蔵は地下式ラーメンのプロフェッサーでありJPの役人でもある。この地域には1年間冷房はいらないが冬場は凍るような冷気にJPはさらされるのが心苦しい。雨はもちろん降らないがヒトは雨が恋しくなり貴重な地下水を降らし雨を恋焦がれる。いつか戻れると。いつか戦いに勝利できると信じて。父は復讐の気持ちを必死にこらえJP・TEN・USAの合同戦略部隊であるIRIS部隊を編成し司令官として立ち上がることになった。佐藤ジョーンズは生粋の愛煙家であり通貨がドルで統一された今も1箱20ドルのアカマルを愛してやまない。典子ちゃんとは違いジョーンズは山口先生の言葉を信じていない。愛する地球を奪われ緑が失われ大地はこけ、荒れ、教科書でみた地球は今はもうない。果たしてそれが本当に本当の地球なのかもわからない。吉蔵は真実を知っていた。彼らの目的と、私たちが"何者"なのかということを。