歌詞

とんとん　夜の廊下

熱を出した日のこと

寝ぼけた声にすぐ

駆けつけてくれたよね

とんとん　背中なでる

その手の温度だけで

不安も痛みも

すうっと消えた気がした

当たり前のようにあって

気づけなかった優しさ

今ならわかるよ

あなたはずっと　僕を見てた

とんとん　とんとん　揺れる声

「おやすみ」の魔法みたいに

包まれてた日々が

どれほど幸せだったか

今になって胸を打つ

遠いけど近い記憶

とんとん　とんとん　あの音が

消えずに響く　心の奥に

とんとん　駅のホーム

手を振ったあの朝

はしゃぐふりしてたけど

本当は泣きそうだった

とんとん　電話越しの

「元気にしてる？」の声

うるさく思った日々

今は恋しくてたまらない

離れて初めて知った

守られてたということ

見えないその背中

ずっと僕を押していた

とんとん　とんとん　時は過ぎ

会えないままの帰り道

一言の「ありがとう」

間に合わずに胸が痛む

だけど信じてるから

あの空に届いてる

とんとん　とんとん　ぬくもりは

今も僕を　支えてるんだ

夢の中　声がして

「次はあなたの番よ」って

ふと手を伸ばしたら

小さな手がそこにあった

とんとん　とんとん　いま僕が

あの日のあなたになる番

眠る子の背中に

優しくそっと　手を添える

受け取った愛のかたち

今度は僕がつなぐから

とんとん　とんとん　未来へと

鳴らしていくよ　この音を

とんとん　とんとん

あなたから　僕へ

そして　君へ