セックスとピストルのジャケット写真

歌詞

煙花三月、春の歌。

烏有

春になった 桜の花びら、川に流れる

煙の代わりにシャボンを吐いている

君と過ごした日々は駅前の本屋に並んでいる

夜に弾いたピアノの音がこの部屋に残っている

二人で見上げた天井の染み

これでおしまいなんだって

思い出すだけで

苦しくなるようなことをしよう

「短い春だったね。」と

君が綴った言葉

あふれる音楽だけが心の形を見てる

「甘い甘い恋だったね。」と

ひとり煙を吸い込んで

「憂鬱な日々が続いても大丈夫。

いつかきっと慣れるから。」

夜になった

くだらない音楽が街に流れる

「あなたの代わりはいない。」と歌っている

君と過ごした日々のすべてを憶えてはいられない

そしていつか心さえ灰になっていく

分厚い単行本を鍵盤に見立てて、

何を弾いていたの?

僕はその曲を最後まで知らなかった

さよならの時まで

「短い春だったね。」と

君は笑っているの

ああ、触れる体温だけが

僕らの形を知っている

「甘い甘い恋だったね。」と

思い出が夜に溶ける

退屈な日々は続くけど、大丈夫。

僕もきっと慣れるから。

君がくれたぬくもりのすべてが

むなしく指の隙間すり抜ける

春の陽に翳す柔い手のひら

桜の花はすぐに枯れていく

愛なんてこの煙のようにさ

いつか溶けて見えなくなるのなら

何も知らないまんまで良かった

君のことを知らずにいたかった

「短い春だったね。」と

君は笑っているの

ああ、触れる体温だけが僕らの形を知っている

「甘い甘い恋だったね。」と

思い出が夜に溶ける

退屈な日々は続くけど、大丈夫。

僕もきっと慣れるから。

  • 作詞

    烏有

  • 作曲

    烏有

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