Lyric

朝霧を切って　小さな足音

首輪の鈴が　今日の拍を刻む

まだ眠たい街角で

君だけが　まっすぐあたしを見てる

You wag, I breathe

吐く息の白さに　笑いがこぼれた

赤信号　横断歩道は白い鍵盤

弾むように　君は右へ左へ

あたしの手の中のリードが

「大丈夫」って揺れていた

しっぽのメトロノーム　君が刻むテンポで

ズレた心拍も　いつの間にか整う

言葉はいらないよ　目がぜんぶ話すから

走って　止まって　振り返るたび

世界が優しくなる

公園のベンチ　コーヒーの湯気

泥の足跡で　あたしの靴が飾られる

写真フォルダは　君だらけ

同じ笑顔でも　全部ちがう朝

Good boy, stay

合図ひとつで空まで跳ねた

雲間から差す光　毛並みがきらり

君が覚えた道は　あたしよりも正確で

「帰ろう」の一言が

どうしてこんなにあたたかいんだろう

しっぽのメトロノーム　君が刻むテンポで

乱れた昨日さえ　音楽に変わってく

涙はいらないよ　鼻先で拭うから

並んで　歩いて　深呼吸して

世界が澄んでゆく

雨の日の病院　震える肩を抱いた夜

小さくなる背中を　月が照らしてた

「ずっと一緒だよ」なんて

言わなくても分かってるけど

言わせてよ　今だけは

Home is where you run to me

しっぽのメトロノーム　君が刻むテンポで

止まりそうなあたしを　また前へ押すんだ

言葉は追いつけない　体温で交わす約束

走って　止まって　振り返るたび

未来が近くなる

玄関の「ただいま」と　跳ねる四拍子

靴紐結ぶ間もなく　笑い声が弾ける

今日もまた　君のテンポで

あたしは生きていく