Lyric

塔の窓辺に　月が揺れて

眠れぬ夜に　名前を呼ぶ

君を知らぬ　この世界で

なぜか涙が　零れたの

古びた碑に　綴られていた

決して結ばれぬ　運命の詩

それでも心が　信じている

君は　どこかで　生きていると

祈りよ　風に乗って

あの人の胸に　届いて

指先が　触れなくても

この想いだけは　本物だから

城の中　囁いた夢

静寂を裂く　ひとつの声

「たとえ世界が許さなくても…」

愛することに　罪はないと

果てない森を　彷徨って

あの日の影を　探していた

君の瞳に　映っていた

自由が　今も忘れられない

もしも　この命が

誰かを守る光になるなら

悲しみも　痛みさえも

すべて歌にして　差し出そう

星が堕ちた　あの夜に

誓い合った　嘘のない言葉

「君だけを想う」と言えた

それが　最後の真実

燃える街を　抜け出して

たった一人で　歩き出す

失ったものは　多すぎたけど

この想いだけは　奪わせない

風が強くても　夜が深くても

あの人の声が　胸に残る

奇跡なんて　もういらない

ただ　そばで　笑ってほしかった

廃墟に咲いた　一輪の花

それは　君との記憶

遠い空へと　旅立つ日まで

この愛を　抱いて