歌詞

闇に生まれ　闇に消える

名も無き剣は　王の影

忠誠とは　終わらぬ呪い

その瞳に　映るは　ただ一人

汚名を受け　闇を駆ける

声なき敵を　斬り捨てて

「王の平和のために」　それだけを信じて

己の命さえ　忘れていた

いつか名を　呼ばれる日が来ると

影にも光が　差す日が来ると

信じていた　背を向けられるまでは

王の剣として　生きてきたのに

処刑台に　立たされた真実

「謀反者」と　刻まれた印

裏切られたのは　誓いではなく

命を捧げた　その意味だった

灰にまみれた　かつての名を

夜に投げて　捨てたあの日から

今この剣は　復讐に生きる

愛した主を　斬るために

王宮の空に　鳴り響く鐘

祝祭の裏に　蠢く影

「忠義とは　使い捨ての道具か？」

答えなど　風に散った

かつての同胞は　剣を向ける

「もう一度　信じろ」　その言葉さえ

裏切りの鎧に　弾かれて

傷だけが　仲間の証となる

血に染まる回廊に　花が咲く

王の間へと続く　最後の路地

刺さる視線　ざわめく噂

だが振り返ることはない

すべてを失った　その日から

俺の命は　王を問う刃

誰のための　正義だったのか

答えは　その首にある

「選ばれし剣」　その名は　虚構

祝福の裏に　潜んだ計略

「影は光に　なれぬまま」

だが闇にだって　意志はある

たどり着いた　王の玉座

震える声で　呼ばれた名

「よくやった、忠実な剣よ」

その笑みで　全てが終わった

この刃は　誰のためのものか

この命は　何を守るべきか

主の血に染まる　その瞬間

影は　ようやく　名を得た

光になれずとも

闇として　生きた証を

一振りの剣が　刻みつける

もう誰にも　使わせはしない

これが　"影の誓い"

裏切られし者の、最後の真実