銀色注ぐ街のジャケット写真

歌詞

氷解け

イトマP

鏡に映った君の顔が

言い訳もできないほどに大人になって

吐き出した言葉も報われずに

涙こらえて明日を乗り越えていく

私があなたを見つめたとき

お互いに笑い合えたなら通じ合ってますか

募る不安を淡々と繰り返して

心の中の体温が下がってく

すれ違えば

はっと思い出す二人だけの世界

理性の崩れた幸せの歌

醜いけれども私には見える

夏に輝いた雪の結晶

私の命は案外短くて

だから綺麗でだから淋しくて

刹那と過ぎ去った冷え切った記憶が

この両手のひら姿を変えて

解け落ちた

  • 作詞者

    イトマP

  • 作曲者

    イトマP

  • プロデューサー

    イトマP

  • プログラミング

    イトマP

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街は静まり返っていた。あの賑わいが嘘のように、色彩と笑顔が消え去った街並みには、冷たい風だけが吹き抜けている。
私は一人、薄暗い路地に立ち尽くしていた。かつての喧騒を知る私の目には、この異様な静寂が重くのしかかる。
それでも、足は動かない。目を閉じれば、あの日の輝かしい記憶が瞼の裏に蘇る。
あの馬車に乗った姿。歓声に包まれながらも、どこか寂しげに微笑む表情。私はその瞳を、いつまでも見ていたかった。
けれど、その思いは胸の奥で鍵がかかったままだった。
過ぎ去る季節の中で、目の前にあったはずの大切な存在は、遠く手の届かない場所で変わり果ててしまった。
「もう、あの日には戻らないのか。」
誰に向けたのかも分からない言葉が、氷のように溶けて消える。
自分でも分かっている。彼女は戻らない。いや、戻るべきではないのだ。
私はただ、この場所で生き続けなければならない。それが彼女の望んだ未来なのだから。
街の時を告げるチャイムの音が響く。それさえも、不協和音のように耳に刺さる。

今日も間違いなく――暗く悲しみで満ちた果てのない一日になるだろう。

"