

街灯が辺りを照らす 交わる人と人々の群れ
どこにいるの 何をしてるの 笑顔に混ざるその表情
白に色を重ね輪を描く大きな名前の無い羽
風にはためくような見惚れてしまうようなその白い羽
はしゃぐ子供と誰かを待つ君の背中
チャイムが鳴き止まずにただ砂をなぞる
両手に吐き出した君の息が舞う空は透明な黒
まだ夜汽車が走る それじゃあさよなら こんな時間だね
悪く無い 自愛のない パレードは籠の中
容易く待ち望んだ先であなたの涙が溢れ出す
ごめんな 辛いよな 声色は闇の中
微睡み蔑んだ街でただただ謳う
街灯が辺りを照らす 筒抜けた部屋 この籠の中
何がいるの 何が見えるの 耐えず悶える半透明な
白に色を重ね 滲み出る両手は日々の有り合わせ
風に揺られ二人 弾み出す会話が楽しかったね
やるせない 気配のない パレードは籠の中
容易く待ち望んだ先が解けて静かに流れ出す
ごめんな 痛いよな 声色は闇の中
寂寞 耐えず今日を叫び ただただ願う
錆び付き始める雨あられ 透過した人の憂い
陰りだす灰の像 愛でる常夜灯 有刺鉄線の先を逃避行
忘れかけた君はどんな声だっけ
伝う はためく 吐き出す声が削がれていく
悪く無い 自愛のないパレードは籠の中
言葉のなくなった街で居場所を探し藻掻き出す
ごめんな ずるいかな パレードが鎮まれば
優しい両腕で抱いて ただただ謳う
羽ばたいた街で
ただただ歌う
- 作詞者
イトマP
- 作曲者
イトマP
- プロデューサー
イトマP
- プログラミング
イトマP

イトマP の“ガブリエラの悲痛”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
- 1
Umbrella city
イトマP
- 2
塗り忘れ
イトマP
- 3
少年と邪曲
イトマP
- 4
COOL CUTiE
イトマP
- 5
ハナカマキリ (開花 ver.)
イトマP
- 6
深海へ御案内
イトマP
- 7
シャドウルーティーン
イトマP
- 8
ダウは陽気
イトマP
- 9
一人上映
イトマP
- 10
氷解け
イトマP
- 11
クリームソーダに私を添えて (保存料+ver.)
イトマP
- ⚫︎
ガブリエラの悲痛
イトマP
- 13
Σ研究室
イトマP
- 14
ギャングスター
イトマP
- 15
幸せにずっとなってね
イトマP
- 16
Sun Phase
イトマP
街は静まり返っていた。あの賑わいが嘘のように、色彩と笑顔が消え去った街並みには、冷たい風だけが吹き抜けている。
私は一人、薄暗い路地に立ち尽くしていた。かつての喧騒を知る私の目には、この異様な静寂が重くのしかかる。
それでも、足は動かない。目を閉じれば、あの日の輝かしい記憶が瞼の裏に蘇る。
あの馬車に乗った姿。歓声に包まれながらも、どこか寂しげに微笑む表情。私はその瞳を、いつまでも見ていたかった。
けれど、その思いは胸の奥で鍵がかかったままだった。
過ぎ去る季節の中で、目の前にあったはずの大切な存在は、遠く手の届かない場所で変わり果ててしまった。
「もう、あの日には戻らないのか。」
誰に向けたのかも分からない言葉が、氷のように溶けて消える。
自分でも分かっている。彼女は戻らない。いや、戻るべきではないのだ。
私はただ、この場所で生き続けなければならない。それが彼女の望んだ未来なのだから。
街の時を告げるチャイムの音が響く。それさえも、不協和音のように耳に刺さる。
今日も間違いなく――暗く悲しみで満ちた果てのない一日になるだろう。
アーティスト情報
イトマP
Hello
イトマPの他のリリース