夕暮れに溶けた声のジャケット写真

歌詞

君のいた跡

Justin Otani

街は静けさを 吸い込んで

風だけが僕らを 覚えていた

前へ歩いてはいるけれど

影にはまだ 君の名前がある

ドアの音ひとつもなく 君はいなくなった

雨の匂いだけが 部屋に残ってる

カップは テーブルの上のまま

声は骨の奥に まだ響いてる

言葉にできなかった 終わりを

ページに書き直そうとしても

白紙さえ 捲れなくなるほど

重くなってしまった

あの夜 君の手を取っていたら

どこか 別の場所にいたのかな

いくら 問いかけても

過去は もう答えてくれない

僕らが立っていた道を 一人歩く

進む先もなく ただ君の幻影だけ

信号はいつも 赤のまま

僕の時間だけが 止まったまま

さよならは ただの言葉だと

思っていたけど

今では それが「場所」になった

君の足跡が 消えた場所に

君の傘はまだ 玄関に立てかけたまま

雨を待ってるように そこにいる

壁にも 冷めたコーヒーにも

返事を 期待して 話しかけてしまう

沈黙の中で 君の声を再生する

それは小さいけれど 確かに残ってる

リズムのない 旋律でも

痛みだけは 知っていた

もう一度 選べるとしても

僕は君を 愛しただろう

忘れるより 思い出して痛むほうが

まだマシだから

二人で立ってた道を 今も歩いてる

名前のない 時間の中で

すれ違う人の目にも

君が映っている気がした

忘れることを 覚えたはずなのに

忘れた先にまた

君が残したものたちが

一つずつ 浮かび上がる

音も叫びもなく

ただ呼吸が消えた空間

それが君の消えた形

だけど胸の中に 雷鳴が残った

僕らが立ってた道を 今日も一人歩く

濡れた石畳に 君の名前が響く

もしいつか 君が振り返るなら

この道で僕が待ってたことを 思い出してほしい

もう一度 君を連れ戻すためじゃない

ただ「いつか」を僕が信じてたと

風の中で 君の名前を

歌い続けていたことだけ

  • 作詞者

    Justin Otani

  • 作曲者

    Justin Otani

  • プロデューサー

    Justin Otani

  • キーボード

    Justin Otani

  • ピアノ

    Justin Otani

夕暮れに溶けた声のジャケット写真

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夕暮れにそっとこぼれた、言えなかった「さよなら」と「好きだった」の間に漂うラブバラード集。静かに囁くピアノ、柔らかく包みこむストリングス、そして恋人への想いを抱えたまま夜へと沈んでいくやさしい歌声。別れ、ぬくもり、そして届かなかった気持ちを描いた、エモーショナルで切ない恋愛ソングを集めました。失恋や思い出に寄り添いたい時にぴったりなアルバムです。

アーティスト情報

Oathfire Sound

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