歌詞

トマトの赤が　胸を焦がしています。

思い出のように　甘酸っぱい痛みが残ります。

レタスのように　脆くちぎれる心で

触れたいのは　まだ届かない温もりです。

キュウリの青い季節が　とても遠く感じます。

あの頃の純粋さを　取り戻したいのです。

それでも涙の数だけ　明日へ続く道が見えます。

タマネギを刻むたびに　涙がにじむのです。

偽りの笑顔すら　優しさを宿していました。

ニンジンの橙色に　少しだけ救われます。

隠した孤独を　鮮やかに照らすからです。

ホウレンソウの緑が　希望に似ているのです。

少し苦い現実も　いつか愛せるのでしょうか。

揺れる気持ちさえ　命の証と信じたいのです。

ナスの紫に沈む夕暮れに　何かを悟る気がします。

それぞれの色が　存在を肯定しているのです。

両手に抱えたカゴの中　まだ見ぬ種が眠っています。

寂しさと優しさが　ひとつになって育つのです。

このココロの菜園で　深い痛みも愛に変わります。