ゆうぐれ遊泳のジャケット写真

ゆうぐれ遊泳

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サブスクが溢れた令和を生きる18歳から20歳の彼らから溢れ出す世界観は「令和を逆行」している。
前奏が無い流行歌とほど遠い場所で、まるで首を傾げながらふわふわと人工衛星のように浮かぶ姿は自然体でマイペースで自分たちの世界観をしっかり持ち、ゆったりと自転車を漕いでいる姿を連想させるような音楽だと感じられる。
少年から青年になる一瞬の危うさや脆さの中にある「未来」という光に向かって、成長する階段を一緒に登っているようなアルバムに仕上がった。
歌声はもちろん、奏でる音は深みのある複雑さとシンプルな音、そして今回kota ikedaをremixとして迎えデジタルの中に垣間見える、どこにでもある生活音のこだわりによって「さよなら人工衛星」のオリジナリティがさらに加わるアルバムとして仕上がっている。
全曲を制作しているVo.Gtの加藤承太郎は2024年2月、高校卒業直前にパニック不安障害を発症し約一年間自宅で療養していた経緯を持つ。
療養当初は音楽からも遠ざかりつつも徐々にギターを触りはじめ、少しづつ曲を作り詩を綴り、結果的には瑞々しい5曲が完成した。
そんな背景を想いながら改めて聴くと、「当たり前の世界が当たり前では無い大切さ」という強いメッセージを感じる。
それは水の音から始まり、水の音で終わる点からもある種「生死」が垣間見える。
特にラストナンバー「空想」は病気になる前にすでに出来ていた曲で、そこにさまざまな辛い思いを経験して詩を重ね合わせていることが想像できる。
「コンバースに土がつく」「夕日が教室を照らす」高校生活の反面、「12歳に始まった僕の音 あなたは空で聴くのでした」12歳からギター教室に通い始めた加藤は、14歳にギターの恩師を事故で亡くしている。
天国で聴いてくれている恩師も、周りにいる家族も、友達も‥
きっと毎日は普通に当たり前に過ぎていくけれど、それがどれだけ尊くて貴重なことか、を彼の中の経験が5曲に集約されている。
20歳の青年からハッとさせられる大人たちも少なく無いのでは無いだろうか。
さよなら人工衛星。一見飄々としてゆるくて平和で。でも芯のある力強さと愛を感じられる彼らの成長を、これからも見守っていきたい。‥と思えるバンドがまた一つこの世界に産まれた。

アーティスト情報

  • さよなら人工衛星

    大阪発の4人組ロックバンド、「さよなら人工衛星」 はっぴいえんどや山下達郎、oasisやMy Bloody Valentineなどから影響を受けた 作詞作曲担当の加藤承太郎(Vo,Gt)は高3の卒業式直前にパニック不安障害を発症し、それまで組んでいたバンドを解散。1年間家に引きこもり治療を続ける生活を経験。 この療養期間中に「感謝の気持ち、無理をしない、日々を大切にする」という当たり前だけど当たり前じゃない毎日がいかに幸せな事かと気付き 精一杯格好つけて背伸びした音楽ではなく、聴いた人の心にあたたかい炎がじんわりと灯るような音楽作りを再開した。 そして元バンドメンバーでもある安田龍之介(Gt)、バンドスタッフだったサトウヒロト(Ba)、自分たちの通っていた高校でスカウトした後輩ひとね(Dr)の4人で新たに「さよなら人工衛星」を2025.1に結成。 太陽の下で、星空の下で‥きっと自然と一緒に聴いて身体を揺らしてみたくなるような音楽は、新しくてどこか懐かしい唯一無二の曲ばかり。 同じような病を抱える人や、心がお疲れの方、毎日幸せな方‥老若男女、多くの人の心と耳に届けたい珠玉の音楽。 まるで第二の宇宙を浮遊するような不思議な心地よさだ。

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