

Deer tracks 森の奥の方まで
誘う 足跡 追いかけて
雨上がりの木々
苔と土の匂い
しずくがぽつり ぽつり
落ちる 花びらに 吐息は青い
雨上がりの木々
苔と土の匂い
しずくがぽつり ぽつり
落ちる 花びらに 吐息は青い
名前も知らない鳥が 一羽
二羽 三羽 意味を横切った
もう ここに体と呼べるものはない
言葉の抜け殻だけだ
涙は流れ とめどなく
溢れてきて 驚いたのは
わたしよりあなたの方で
獣は 泣かないと思っていたから
歯を剥き出して 唸るその姿
いつのまにか 人でなくなりそうだ
痛みは絶えない ならばザムザと同じ
哀れな変わり身を選ぶか(どちらだろうか)
繰り返す 問いのうちに訪れた 4AM
生えてきた カモシカのツノが
間違って 夜を裂きそうだ
Deer tracks 森の奥の方まで
誘う 足跡 追いかけて
雨上がりの木々
苔と土の匂い
しずくがぽつり ぽつり
落ちる 花びらに 吐息は青い……
- 作詞者
maco marets
- 作曲者
maco marets, Riki Azuma
- プロデューサー
Riki Azuma
- レコーディングエンジニア
佐藤慎太郎
- ミキシングエンジニア
Riki Azuma
- マスタリングエンジニア
Riki Azuma
- ボーカル
maco marets
- ラップ
maco marets

maco marets の“Deer Tracks”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
- 1
Returning
maco marets
- 2
Staywithmeawhile
maco marets
- 3
Helix Dreams
maco marets
- 4
S.S.S.
maco marets
- 5
In Transit
maco marets
- ⚫︎
Deer Tracks
maco marets
- 7
What You Called Beautiful
maco marets
- 8
Perfect Days
maco marets
- 9
Remembering
maco marets
- 10
Tsumiki (2025 Remastered)
maco marets
ラッパー/詩作家として音楽〜文芸シーンを跨いだ活動を続けるmaco marets(マコマレッツ)による、通算9枚目のアルバム『Helixʼ95』。
サウンドプロデュースを担当したのは、過去4作のアルバムを手がけたアズマリキ(Small Circle of Friends / STUDIO75)。ピアノのループを主とした静謐なビートに、ロウなラップボーカル & ポエトリーリーディングを響かせる、maco marets の掲げてきた「ベッドルーム・ヒップホップ」スタイルのさらなる洗練を感じさせる作品に仕上がっている。
ゲストミュージシャンはmaco maretsのライブサポートを務めるギタリスト・Taisuke Miyataのみ。客演・コラボなしのシンプルな構成だ。
「──痛みと過ぎた時間を追いかけるように、無我夢中で書き上げた作品です」
maco marets自身が経験した「喪失」と「不在」の感覚をテーマに綴られたリリックは、過去作以上に切実で、内省的。孤独に連なる螺旋(=Helix)状の日々のなか、生きることの「ままならなさ」と向き合い、答えのない問いかけを続ける彼の言葉は、聴くものの心に確かな余韻を残すに違いない。
アーティスト情報
maco marets
maco marets 1995年福岡生まれ、現在は東京を拠点に活動するラッパー/詩作家。2016年に1stアルバム『Orang.Pendek』でCDデビュー。2018年にはセルフレーベル「Woodlands Circle」を立ち上げ、自身9作目となる最新アルバム『Helix'95』に至るまでコンスタントに作品リリースを続けている。近年はEテレ「Zの選択」番組テーマソング『Howl』や、藤原さくら、浮、Maika Loubteなどさまざまなアーティストとのコラボレーションワーク、詩集『Lepido and Dendron』の刊行、雑誌/Webメディアでの連載執筆など、多岐にわたる活動で注目を集めている。
maco maretsの他のリリース
Woodlands Circle



