あれはとある夏の日
茹だるような昼下がり
風一つ残さずに
君は消えていった
卑屈だった 頬をつく日々に
意味を添えたのは 窓の外をゆく君だった
始まりの僕に感情を植えてくれた
不思議な出会いをした
ひたすら遠回りをした
時が過ぎるのがもう嫌になった
ここでこのままふたり息絶えても
悪くないなと本気で思った
消えることのない ただふたり紡いだ記憶は
いつだって僕らしか わからない言葉で
満ち溢れていて
まとめようとして また筆が止まって
あれから自分の身体も
思うように動かない
今 忘れようにも 忘れられないこの渦から
出してくれ
磨りガラス越しに日が昇る
今日を照らすのは 君がよかった
生まれ変われるなら君に逢わない道を
選ぶだろう それだけ
この傷は深いから
ふとひとり思ったんだ
草原が揺れるのは
寝転んだ君がまだ
僕の気を引くんだと
胸の奥に咲いた君色の
夢をついに送り届けよう
それで君が目を閉じられるなら
僕はまだできるけど
こんな時に限って思い出すのは
君の笑う顔だから
この燃やした祈りは空に届くだろうか
君のところで芽を出すのだろうか
ふたりの影 映した坂道
雨宿りに 待ち合わせに 向かった丘の木
もう意味はない
でも歌い続けるよ
この声が届くなら
- 作詞
風雅
- 作曲
霞
霞 の“届くまで”を
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