歌詞

芽吹きは音もない

君の皮膚の裏で脈を真似る血管を裂くたび

温かい汁が花の根を潤す

咳き込んだ空気に花粉が混じり喉を塞いだら声を奪う

まぶたの裏に蕾が育ち

眼球を押しのけ開花する

視界は花弁の紫に溺れ

光は二度と君を照らさない

心臓は温室の中央で鼓動を打ち

全ての血が花の蜜に変わる

指先は枝になり

爪は黒い種を宿す

「助けて」と動く口はもう舌も歯も持たない

代わりに咲いたその花が最後の呼吸を吐き出す

やがて君は名も持たぬ花の一部となり

その根は私の胸へと絡みつく君を丸ごと飲み込む

私の中で永遠に咲かせるために

私の中で永遠に咲かせるために

私の中で永遠に狂い咲きなさい