「きっと私に14歳は似合わない。」
はしゃぎ声、少しキツイ制汗剤の匂い、夏の午後の教室、あの子のしっかり巻いた前髪になんか負けそうになる。
ねえ、私だけなのかな。必死に話題についていこうとする女子のかけっこ尻目に大好きな小説を読みふけたくなるのは。
ねえ、私だけなのかな。男子によく見られようと上目遣い得意なあの子のまえで思いっきりこの舌、突き出してやりたくなるのは。
14歳の世界はなんかすごく狭い
同調主義いつメンズッ友読む小説閉じたこんなの面白くない話にならない繋がらない?
男子話、分からないし怖いな本当は震える手、隠して笑ってた
強がって眉間あたりばかり見てた
太い眉毛赤く膿んだニキビこんなものに何故私を揶揄られなきゃ行けない?
知ってた?弄りは確かな信頼関係の上、成り立つものなのです。知らないか、そうだよね
平気そうフリして笑った。
冗談で受け取れるよ!そんな軽いあしらい確実に私が削れて消費されてく私の大事な私がひとつ許容する度、諦める度妥協する度少しずつ丁重に擦り切れていくのがわかる
最初はあったものも俄然見えなくなって細かくちぎれてゆく的確なスクールカースト
嫌われたくない。
押し込んで飲み込んだ、笑えよ
100回強がったら1回強くなれた気がした幻想願望?単なる妄想? 単なる妄想。
14歳フォーティーン 狭くて涙は見せない泣き虫
だいっきらいフォーティーン ぜんぜんきれいじゃない、救いなんて無い
14歳の世界はひどく狭くて、こんなにも息が吸いにくい。
図工の時間 歪な秘密はヤスリで無理矢理丸にしたら血が噴き出た吹き出した女子の笑い声、いつも怖い空気が震える震わす。
振動が心臓ダイレクトに響く
気付いたらズレてるズレてくズレてた
普通の通常なんて分からずっと
放課後、響き渡る演劇部の声、冬 真っ暗な廊下 パヴァーヌ 絶対領域なんて存在しない絶滅領域 マフラーお揃い親友と
決してお互い寄り添えない部分を無理してこうして補っているみたい。
そんなことを考えてしまう夕方は全部秘密で、全部秘密で。
交換日記は先生に取り上げられた。読まれちゃったかな。
誰も居ない屋上の前の踊り場、優しい光に満ちた静かな聖域みたいに思えたの。
外れちゃだめだよ蛇足も不足も見せぬ橋渡しプリクラ貼って君と私の秘密のお友達自慢
純粋なんてどこかに置いてきたくせに合唱コンクール美しい響き合いに簡単に騙されてる
馬鹿ね
移動教室理科室宿題 写し合い可愛い子いつだって姑息で世渡り上手だよねかわいくなれなかったのが運の尽き?
男の子すごく正直だよねあはは、はあ
好きじゃ無いのに付き合ったあなたとのキス
野球部の汗の匂い 唾液の味
泣き笑いに過ぎていて上手く扱えないよ
知ってる私がズレてて普通になれない
14歳フォーティーン 狭くて涙は見せない泣き虫
だいきらいフォーティーン ぜんぜんきれいじゃない救いなんて無い
その狭い教室が水槽みたいに思えるの。
ありふれた陳腐な例え粗末だなぁ
14歳大人じゃない
ぬぎ捨てた子供の亡骸には
今更戻れない呆然と立ち尽くす不透明一番生に近いグロテスク生き物
響き渡るチャイムの音、響き渡るチャイムの音
表彰台選ばれないいつもそっち側
何でもできるあの子の隣にいる冴えない子、陽に透けて見えた手首の透明な線
自転車小屋から覗く雨上がりの空、蛇口から溢れ出る透明な水
前ならへで後ろ向いた並んで判を押した
形にならなきゃなんか不安で無理やり繋いだ手
私たち、大人になっても仲良しかなぁ
そんなわけない誰かがつぶやく夕暮れ勝手なこと言うな
高校受験将来の夢、寒い廊下黒い影
青春着色脚色勝手に美化して象徴しないで
机に突っ伏した時しか安心できない私のバリアいつもバグってる
しくったら最後溺れたらその場で終了
1度の失敗で首切り覚悟
当然いつかの将来大人になった時、卒業アルバム指差して馬鹿みたいに笑ってたらその時は殺すよ
綺麗になれない今更戻れない
センチメンタル 誰が許してくれるの?
14歳 フォーティーン狭くてもがく度 簡単に足取られて溺れちゃう。君が助けてくれる?そんなわけないか
プラネタリウムみたいなモラトリアム そんな楽園どこにもなくて
午後三時の気怠い眠たさ、擦れた部分が白くなったローファー 私はいつ救われる?
孤独さえ光になる
その光の眩しさに目を細めるその日まで
- Lyricist
hagumi
- Composer
Want Manic Chan
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Sentimental High School Fourteen
hagumi
Artist Profile
hagumi
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