ヒーリング ライアーアルバム

音楽療法士としてライアーの演奏を始めてからもうすぐ２５年になります。その中で、ライアーという楽器はどんなことが得意なのか、どんな音楽がこの楽器の響きの美しさをもっともよく発揮させるのか、分かってきました。ライアーには、ライアーのために作曲された曲が必要だと感じました。演奏する人にとって弾きやすく、聴く人の耳に心地よい音楽です。このアルバムに収められた曲はすべて、私が作曲したオリジナル曲です。
　音楽療法の現場で働いていた頃は、病室のベッドサイドで、患者さんひとりひとりのその瞬間の状態に合わせて、よく即興演奏をしていました。深い呼吸へと導く曲、ほんの少しでも心が軽やかになる曲、あたたかな思い出に身をゆだねることができる曲。今はもう現場で働いていませんが、ここに収めた曲は、いろいろな患者さんの姿を思い描きながら作曲しました。このアルバムが、手に取ってくださったお一人お一人の心にやすらぎをもたらしますように。