歌詞

雨の匂いが胸を締めつける

言えなかった言葉ばかりが

静かに夜に溶けていく

あなたの影を探してしまう

「大丈夫」って笑った日も

本当は声が震えていた

強がるたびに遠ざかって

触れたいほど泣きたくなる

傘の中で交わした約束

今でも掌に残ってる

思い出は優しいはずなのに

思い出すほど苦しくなる

どうして人は失ってから

大事なものに気づくんだろう

雨粒が頬を伝うたび

あなたの名前を呼びたくなる

もしもこの雨が止んだなら

あなたの笑顔に触れられたかな

伝えられなかった想いだけが

胸の奥でまだ泣いてる

心のどこかで今もあなたを

手放せずにいる

交差点でひとり立ち止まり

濡れた街の光が滲む

「もう戻れない」と分かっていても

弱い心がまだ求めてる

過ぎ去った季節に縋るように

閉じ込めた気持ちを抱いたまま

あの優しさも ぬくもりさえも

雨の音に溶けていった

忘れようとしても消えなくて

夜の静けさが胸を刺す

あなたの声を探すみたいに

歩き続ける帰り道

この雨がすべて洗ったなら

生まれ変われる気がしたけど

あなたがくれた痛みさえも

今のわたしを作ってる

会いたいなんて言えないけれど

まだ心は雨の中

目を閉じたら浮かぶ笑顔

触れられない距離のまま

それでもあなたを忘れたくない

涙と一緒に夜へ流していく

Rainy woman