歌詞

聞き覚えのある音で目が覚める

金属が重なる鈍い響きはなんて

心地が悪いんだろう

またここに来てしまったんだ

視界がぼやける中見つめ合う革靴は錆びた

パイプ椅子より幅が広く偉そうな振る舞いだ

罵声に従って立ち上がるが

自分の体重さえ支えきれない

崩れ落ちるが何度も向き合う消えかかる理性

感じるのは外側の痛みより内側の痛み

トイレから漂う悪臭は更にバラを泣かせる

瞬く蛍光灯のリズムによって騒ぐバイブス

止まらない雫　身体中は砂漠化

脳内はいまだに覚醒中

シャブ中は空っぽなくせに永遠の想像力を育む

わざとらしく私を見て学習する看守は

見慣れたがサンプルにはしないでくれ

一歩、また一歩進んでは後退する未来

きっと、また一歩歩めば新しく再生する未来

見たいなら今この瞬間踏ん張るだけだ

信じるだけだ

生きてる自分は奇跡の存在って

誰かが教えてくれたよなぁ

娑婆の空気を吸うことを諦めた時

頭に浮かぶ家族団欒、哀訴嘆願

幼かった妹はいつからか私の背丈をこえた

更に見下される感覚に陥落

もう時期２０歳を迎える彼女より先に

振袖を着るのは当然だったはず

女手ひとつで育てた娘の晴れ姿を夢見たまま

終わった母の心情

正直したくない想像

産んでくれてありがとうの手紙が書けない

生きる糧となっていたリリックが作れない

言葉のキャッチボールが上手くいかない

止まらない貧乏揺すり　時計と闘う日々

部屋に響く自分の荒い息でパニックになり

過呼吸の繰り返し、勘繰る死期

シラフなのに正常機能しないこの身体は

使い物になんて一生なれない

一歩、また一歩進んでは後退する未来

きっと、また一歩歩めば新しく再生する未来

見たいなら今この瞬間踏ん張るだけだ

信じるだけだ

生きてる自分は奇跡の存在って

誰かが教えてくれたよなぁ

一歩、また一歩進んでは後退する未来

きっと、また一歩歩めば新しく再生する未来

見たいなら今この瞬間踏ん張るだけだ

信じるだけだ

これから失う存在なにもないって

安心させてくれたよなぁ