歌詞

静かな憂鬱に心が爆ぜて、視界が歪んだ。

眩暈がする前に瞼を落として、眠ろう。

重力に逆らって、鯨は遠い宇宙へ。

未だ名前も無い惑星を捜して。

遠い国で美しい月を呑む。

遥か深い海を彷徨って、鯨は泳ぐのだ！

零れそうな、あの恒星を掴む夢。

此処で光る愛が燃え尽きる迄、祈っているだけ。

「ただ掬って欲しいの！」

柔らかい祈りをこの空に蒔いて、花が咲く迄。

芽吹いた幸福の燈を目指して、漂おう。

心臓に灯した、私の生命を護って！

未だ姿も視えない惑星の優しさで。

月明かりに包まれる真夜中で、

臆病な心が彷徨って、鯨は叫ぶのだ！

この思想が、あの衛星を貫けば、

此処に残る声が溶けない様に、願っている。

儚い侭でずっと、君だけを憶えている。

音の無い世界の底で、呼吸が無くても。

温かい夢をもっと視続ける日々をくれよ。

何処迄も遠くへ、泳いで！

遠い国で美しい呼吸をしている。

浮遊するみたいに漂った、鯨は眠るから。

溢れそうな、この声が届く場所を、

愛しさが滲んだこの惑星を、天国と呼んで。

「ただ掬って欲しかった。」