Lyric

追いつけないくらいの速度で

巡航するあの客船に乗り遅れて

未だ目的地も見当たらない放浪の途中

失ったものは数知れないし

悔やんでも取り戻す術などない

遺失物でできた星 　凪いでいる

どうかお前がまだ生きていますように

祈る宛てなどないけれど

この空白の時間がいい便りであればいいと願っている

時間はお互いに少ないけれど

諦める道理はない

会えたらつまらん話をしようぜ

叶っちゃう夢の話

未だあの客船には追いつけやしないまま

目的地を書き換え歩き出した

頭上を旋回している鳥　鳴いている

いつか気付かぬ間に失った

大事な宝物を思い出していた

舵を切って離れたって

憧憬は網膜に焼き付いている

スタートの合図を見落として

ずいぶんと出遅れたけれど

匙を投げるにはまだ早いぜ

砂上につけた軌跡

物語はまだ終わらない

心が許してはくれない

何度諦めたふりをしたって

自分が一番分かっていただろう？

なあ 、ぼくらは何者になれるだろう

標識のない砂漠の上

抱えた不安と同じ量の

瞬く星にも気付いていた

ああ、このまま時間だけ経って

体だけ老いてしまってって未来

想像したくもないよ

だから征くよ　夜の向こうへ

ひとりだって　ふたりだって