歌詞

西の空が　にぶく光ってる

風の音が　いつもより低い

ニュースじゃ「直撃」って言ってるけど

どうせ少し逸れるって油断もある

でもこの時期の突風はやばいって

鉢棚の角がもう言ってる

ベランダの奥へ寄せた塊根

鉢を地面に直接置くと少し安定

棚に重し、パキポは室内

それでも選ばれない鉢もある現実

雨の角度も気にして　ビニールかぶせて

強く吹いたら…なんて想像して止まらない手

今夜、風が来る

眠れないまま　鉢を思う

揺れる音が怖くても

守るために　ただ見張ってる

どうか　持ちこたえて

朝まで　君がそこにありますように

雨音が強くなった気がした瞬間

ベッドから飛び起きて　窓を見に行く直感

ライト照らして　ひと鉢ずつ確認

濡れてない？　倒れてない？　またやっちゃってない？

鉢を守る夜って　なんか笑えるな

でもこの静かな闘いに　本気なんだ

風速何メートルか知ら）なくても

この子の“いつもと違う”はちゃんとわかる

植物と俺の関係は

数値じゃなくて　空気と勘でつながってる

今夜、風が来る

窓越しに見る　小さな命

どうか　飛ばされずに

朝日をまた　君と一緒に見たいんだ

…静かすぎるのが、いちばん怖い夜