

吐いた言葉に添えたあの意味と
今日も手を繋いで 帰りましょうか
病棟の奥から声が零れた
閉じた目のままで 目を合わそうか
散った花弁に憂を嵌めては
一層 薄っぺらな生命と知った
怠惰 いつまでも声は掠れた
どうせ続きの言葉 知らないから
ただ待っていた
SOSひとつも鳴らさないで 凪いで
はにかんでいた その表情
壊れないで欲しかっただけ
ねえ 心臓を突いて嘘で伝えて
「叶うなら名前を呼んで」なんて
騒々しいや 感情の海に
飛び込んだまま もう出られないなあ
論争はいつしか天井で撥ねた
病室の隅では 酸素が減った
聡明な言葉をじっと探せば
残ったひとり 空っぽの花瓶だけ
まだ待っていた
意思表明に泣くのだって 叶わないなんて
頷いていた その表層
そのままで受け取らないで
もう 想像を超えて時間は経って
「伝うなら嘘でも」なんて啼いて
感情を塗った名前さえずっと
判らないまま 話せないよなあ
303号の部屋で響いた
「君は何処にもきっといないよ」
感情線 伝って何かが死んだ
嫌いをひとつ許したようだ
308号に影が揺らいだ
灯りはどれだけ残っているのか
鼓動と重なる歪な明滅
ねえ 心臓を突いて此処で光って
「呼吸の意味を見いだして」なんて
単純だった 感情の続き
判らないから あと少しだけ
病棟の奥に水がなくて
「伝うなら嘘になりませんように」
心臓を打った 鼓動の末に
正しい事はひとつもないなあ
声も出ないまま
- 作詞者
メレル
- 作曲者
メレル

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メレル
アーティスト情報
メレル
シンガーソングライター・ボカロPといったキャリアを通じて、 作詞、作曲、編曲、演奏、歌唱、エンジニアリング、アートワークやMVに至るまで、 枠にとらわれずマルチな制作スタイルをとる。
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