歌詞

SMIRE「記憶のしずく」
―― その記憶が、私を明日へ連れていく。
SMIREの最新バラード「記憶のしずく」は、深夜2時の静けさの中、心に降る“記憶”という名のしずくにそっと寄り添いながら、過去のぬくもりと向き合い、未来へ一歩を踏み出す勇気を描いた、極上の感動バラードです。
この曲はただの“別れの歌”ではありません。
「ありがとう さよならじゃない また、きっと会えるから」
そう歌い上げるFinal Chorusに込められているのは、“再会”を信じる心、そして誰かを想い続ける強さです。

誰にでもある、心に残る深夜の“記憶”。
歌は、午前2時の窓辺から静かに始まります。
「君の声だけが　胸にまだ響いてる」
この一節で、一気に世界が広がります。
誰しもが経験する“言えなかったさよなら”、
ふとした夜にふいに訪れる“記憶の波”。
そのすべてに、SMIREの歌声は寄り添います。
彼女の声は決して大げさじゃなく、でもひとつひとつの言葉に芯があり、聴く人の記憶の奥深くへ静かに染み込んでいきます。

記憶は過去にあるものではなく、明日へつながるもの。
「記憶のしずくが　頬を伝って
名前を呼べば　また会えそうで」
サビで広がるのは、“想い出”と“希望”が同時に響く、切なくも温かいメロディ。
過去に戻るのではなく、過去があったからこそ歩き出せる、という力強いメッセージが込められています。
この楽曲の最大の特徴は、静と動の抑揚バランスです。
Aメロでは静かに語りかけ、プレサビで感情が揺れ始め、サビで一気に心を開放する。
まるで、ひとりの少女の内面が映像のように展開されていくかのような構成。
リスナーの心を完全に包み込み、ひとつの物語として感じさせてくれる楽曲です。

「私がここにいる理由は、君がいたから。」
2番では、雨音や問いかけなど、より繊細な描写を用いながら、自分自身との対話が描かれます。
「窓を打つ雨音が　優しく問いかける
『本当に、それでいいの？』」
どこまでも優しいのに、芯のある言葉。
ブリッジでは抑えていた感情が一気にこみ上げ、
「忘れようとしてた　君の笑顔
だけど本当は　抱きしめたくて」
その後のラストサビは、まるで新しい朝を迎えたかのような解放感と感謝に包まれます。
そして迎えるラストライン、
「ありがとう　さよならじゃない
また、きっと会えるから」
この一言が、“過去への感謝”と“未来への希望”を、完璧なバランスで描き出しています。

アレンジは、静寂と希望のあいだをゆっくりと進む映画のよう。
ピアノとアコースティックギターの優しいアルペジオから始まり、ストリングスが徐々に重なり、サビではダイナミックな感情の解放へと導くアレンジは、まるで1本の短編映画を観ているかのような構成。
随所に入るストリングスの旋律は“時の流れ”そのものを表現し、歌声と楽器が一体となって“記憶”というテーマを深く描いています。

誰かを想うすべての人に贈りたい一曲。
この「記憶のしずく」は、失った人への想い、大切な誰かとの再会を信じる気持ち、過ぎ去った日々への感謝、そして自分自身を許すこと――
そんな“心のあたたかさ”と“強さ”を、さりげなく、でも確かに届けてくれる楽曲です。
SMIREの歌声は、まっすぐで透明感がありながら、どこか切なく、そして温かい。
聴いたあと、胸の奥に小さな光が灯るような感覚を覚えるはずです。

SMIRE「記憶のしずく」
――流れた涙が、未来の光になる。
また、歩き出せるように。
そして、もう一度、会えると信じられるように。
この一曲が、あなたの心にもそっと降りそそぎますように。