夜明けみたいに声を出すには
夜みたいにインクを走らせ
個と場を紡ぐ
ただそれだけ
声の発生
葉波となり風に騒ぎ
中空に透ける溝を掘り
地球レコードへ
その記憶を刻む 刻む
コトバスラム
あらゆる言葉に詩情が潜むと
信じて冠した
ポエトリースラム最新形
未来見つめて今を楽しんで
あらん限りの声を
自分と他人に与え
内声に耳澄ませ
風景を震わせる
そうしてようやく開けた
景色の柔らかさ
拍手の波は泡立ち響き
再会を望む握手の温かさ
孤独をことほぐために
夜に朝をうたい
明けの光に影を想う
ペンを走らせ
声走らせる
小さな光の讃美歌
コトバスラム
肝要なのは
声を出すこと
そして伝えること
伝えきらないこと
伝わらないと諦めないこと
そして何より
聴きあうこと
尊敬と情愛
互いに抱き響きあうこと
たった
それだけの
こと
孤独な夜の傍ら寄り添う
地球レコードの針
そっと落とせば奏でだす
かつての彼らの声がきらめき
星々みたい満天 降り注ぎ
ポエトリースラム
はじめの一歩はこわいもの
踏み出せば夢中になるもの
慣れを畏れて省みて
いつでも心臓を高く早く鳴らし
緊張のリュートが張り詰める
詩情を伝え 溢れる情動 孤独の競争
叩きあうように抱き合う様相
口角飛沫 泡沫にて明ける方角を待つ
到達地点? いやいやまだまだ中間地点
明けと宵をめぐり 終着を目指さない
山手線のような 銀河鉄道が巡ってゆく
孤独をことほぐ夜を書きとめ
思考回廊 素足で踏みしめ
紡いだ言葉の三分間
孤独と居場所を繋ぐ接点から
わずかに何かを掴み取る
言葉は千々に分かたれたって
分かちあって分かりあえる
与えあえる 与えあえる
だから
それぞれの孤独を越えてきたコトバ
刻まれてきた地球レコード
まだまだ回り巡り明滅を繰り返す
小さな光の讃美歌
コトバスラムジャパン
2020から2023
山の小川が石を濡らし
鳥は群れとなり渡り のびやかに歌う
清い水は大海へ流れ
また上昇し
レインソング
地球にあまねく降り注ぎ
コトバの轍が示してゆく道
これからの未知
明けない夜はない
信じた者たちへの小さな讃美歌
それぞれの夜明けを迎えて
見上げるのは同じ太陽だから
見上げて漏れた思わぬ吐息が声を呼び
また刻んで回る地球レコード
地球レコード
- Lyricist
Endo Hitsuji
- Composer
kasai takara
Listen to The record called Earth (feat. Endo Hitsuji) by KOTOBA Slam Japan
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The record called Earth (feat. Endo Hitsuji)
KOTOBA Slam Japan
KOTOBA Slam Japan 2023 Anthem!
It is an original beat made by "kasai takara" , the winner of the "Beat Slam" held at the beginning of the season for the right to create an anthem, and a lyric by Tokyo based Slammer, Poet, "Hitsuji Endo".
This is a song full of light and flexible empowerment that gently but surely pushes the back of Japanese Poetry Slam scene, which is sending own language to the world. This "Record" is a must-hear track that carries the straightforward beauty of Japanese poetry on its journey.
A must listen!
Artist Profile
KOTOBA Slam Japan
KOTOBA Slam Japan is Japan's national poetry slam. Enthusiastic poetry reading artists from all over Japan gather to compete at the top and aim for the world championship. It is one of the most active poetry slams in Asia, collaborating with various cities around the world!!
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Endo Hitsuji
詩人・小説家・スポークンワードパフォーマー。 日本詩人クラブ会員・同人詩誌「白亜紀」「指名手配」。個人サークル「羊目舎」主宰。 詩集に『橋渡り』・『反照譜』・『しなる川岸に沿って』がある。 ポエトリースラムジャパン2019全国大会出場(前橋大会優勝)。 2020年、詩集『しなる川岸に沿って』(アオサギ)で第34回福田正夫賞受賞。 2021年、KOTOBA Slam Japan2021松戸大会優勝。
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