

朝6時 半分まだ寝ぼけたまま
違う靴を履いて飛び出した
「よろしくお願いします!」
声だけ大きくて 裏返った
レジの番号 覚えられず
袋は逆さま 商品ガタガタ
店長の「大丈夫」は
全然大丈夫じゃない顔
「あの、すみません」が
今日だけでも20回
エプロンのひもがほどけるたび
心までほどけそうだった
バイト初日の勇者
剣より汗を握りしめ
「いらっしゃいませ」が
だんだん呪文みたいになる
震える手でお釣りを渡し
「ありがとうございました!」
帰り道の空を見上げたら
今日だけ少し強くなれた気がした
昼休み カップ麺をすすり
先輩たちの会話は宇宙語
「ピーク来るよ」の意味なんて
5分後 体で知った
注文ラッシュ 波みたいに
頭の中で鐘が鳴る
怖かったお客さんにも
笑って「ありがとうございます」
「新人さん、頑張ってね」
おばあちゃんのその一言は
レシートより軽いのに
気づけば胸の奥で
ずっと温かく残ってた
バイト初日の勇者
失敗ばかりだったけど
逃げなかった それだけで
今日は満点だっただろ?
店長の「おつかれ」が
朝より少し優しくて
ポケットのお金が
勲章みたいに重かった
家に帰って靴を脱いだら
足より先に緊張が抜けた
「どうだった?」
母ちゃんの声に
「まあかな」
笑って答えたけど
本当は少し悔しくて
本当は少しうれしくて
「明日も行けるかな」
小さくつぶやいた
バイト初日の勇者
まだ伝説じゃないけれど
今日の僕を越えられるのは
明日の僕しかいない
コンビニの灯りが遠くににじむ
「また来ますね」
その一言だけが
夜になっても
ずっと ずっと離れなかった
警戒心より大切なものを
少しだけ持って帰れた夜
- 作詞者
登り川 シャケ男
- 作曲者
登り川 シャケ男
- プロデューサー
onigiri0719
- ボーカル
登り川 シャケ男

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バイト初日の勇者
登り川 シャケ男
主人公は、まるで魔王討伐に向かう勇者のような覚悟で初出勤。しかし、待ち受けていた敵はドラゴンではなく、「いらっしゃいませ」のタイミング、レジ操作、注文の聞き取り、先輩からの「これお願いね」の一言。頭の中は大パニックで、失敗しては落ち込み、「自分には向いてないかも」と何度も心が折れそうになります。
それでも、お客様の「ありがとう」、先輩の「初日ならそんなもんだよ」、そして仕事終わりに受け取った初めてのタイムカード。その一つひとつが経験値となり、最初はレベル1だった勇者は、少しだけ成長して帰路につきます。
この曲は、初日だからこその緊張や失敗を笑いに変えながら、「誰だって最初は初心者」というメッセージを届ける応援ソングです。今では仕事に慣れた人も、きっと初日は不安でいっぱいだったはず。そんな忘れかけていた記憶を思い出し、「あの頃の自分も頑張っていたな」と少し優しい気持ちになれる一曲。これから初バイトに挑戦する人にも、すでに社会で頑張っている人にも寄り添う、笑いと感動が詰まった物語です。



