Voices in Ten Framesのジャケット写真

歌詞

声明

ラムダ

純粋理性批判を 読み解くような 無言通信

論理と感情が 交差してる 空欄の返信欄

数字で測れる 評価に 心は絡まらない

冷笑と形式が 正義として 定着していた

できたら 楽だけど

この苦しさが 泣けなくなる

言い訳を 抱きしめてたら

ほんとの声に たどりつけない気がした

私は 声明を出す

だれかの期待に 合わせるのはやめた

仮面を脱いだ この声で

本当の気持ちを 叫ぶんだ

私は 声明を出す

強がりだった 昨日にさよならを

弱さごと 愛せるように

これが わたしの はじまりの音

喝采と虚栄が 交錯する 演目の幕間

常勝の余熱に 自己認識が 歪んでいく

数値化された信頼は 期待と恐怖の合成物

無記名の表彰状に ぼくの名はなかった

飾られなかった 感想欄に残ってた 匿名の光

意味もなく 繰り返した歌詞が ぼくを呼び戻した

勝者じゃなくても 届く音があると

静かに信じられた 夜があった

もう一度 声明を出す

だれでもない ぼくの言葉で

数じゃ測れない ぬくもりが

きみの明日を 照らすように

もう一度 声明を出す

ぼくが ぼくを 信じなおすために

失くしかけた 声の奥で

「生きててよかった」と言えるように

本当は ギュッて されたいだけ

強がりを わかってくれる 人が欲しかった

なんども あきらめかけたけど

それでも まだ 誰かを信じたい

だから いま 声明を出す

痛みごと 愛していけるように

願いのような この言葉が

ひとつでも 心に 届きますように

これは ぼくの声明

まちがっても 届かなくても

声をあげることが 生きることなら

ぼくらは なんどでも 叫ぶよ

  • 作詞者

    Junya

  • 作曲者

    Junya

  • プロデューサー

    Junya

  • ボーカル

    ラムダ

Voices in Ten Framesのジャケット写真

ラムダ の“声明”を

音楽配信サービスで聴く

ストリーミング / ダウンロード

『Voices in Ten Frames』は、まるで10枚のフィルムを繋ぎ合わせたように、ひとつひとつの「瞬間」と「感情」を丁寧に切り取ったコンセプトアルバムです。
疾走する友情のエネルギー、誰かと食卓を囲む幸せ、遠く離れても消えない風と空の記憶、布団の中でだけ正直になれる弱さ、名前のない軌道をそれでも歩いていこうとする強さ──。
喜び、後悔、葛藤、愛しさ、孤独、勇気。
どれも人が生きる上で避けて通れないリアルな感情を、10曲それぞれが異なる色と温度で奏でていきます。

ロックの衝動からバラードの静けさまで、ジャンルを越えて広がる音は、まるで10人の語り手が順番に自分の物語を語りかけてくるよう。どの曲も“特別な誰か”に宛てた手紙のようであり、同時に、“過去の自分”へ向けたメッセージでもあります。聴き進めるたびにアルバム全体に一本の線が浮かび上がり、気付けばあなた自身の「10枚目のフレーム」がそっと心の中に刻まれていきます。

ここにあるのは、派手な奇跡ではなく、日々を生きる中で確かに聞こえてくる小さな声たち。それらが重なり、時にぶつかり、やがて一つの大きな鼓動となって鳴り響く。このアルバムが、あなたの今日を支える“もうひとつの声”になれますように。

アーティスト情報

Lambda Records

"