歌詞

ああ、波の香り

海のないこの場所で

泡立っていたのは僕の方だ

蒸せて赤茶けたアスファルトが

息を　息を　息を

息を吐くだけさ

ねえ

ずっとずっと

痒くって痒くって

仕方がないよ

行き場のない

怒りが　不満が

体の内側

熱を帯びている

あの景色も　匂いも

あの声も

暑さのせいに出来ずにいた

僕だけが見た幻かい

さよなら　さよなら

全て間違いさ

言葉が生まれる前の陽炎

さよなら　さよなら　さよなら

ごめんね

何ものでもない何かを

持て余して　持て余して　持て余して　持て余して

どうしようもない

胸の鼓動が

誰も知らぬまま

夜の始まりを

僕に告げるだけさ

さよなら　さよなら　さよなら

あの声も

ああ、波の香りも

あの熱も

全部　全部　全部　全部　全部　全部

もう

さよなら　さよなら

僕の間違いさ

言葉が生まれる前の陽炎

さよなら　さよなら　さよなら

ごめんね

何ものでもない何かを

持て余して　持て余して　持て余して　持て余して

どうしようもない

胸の鼓動を

突然の雨が

嘲笑うように

空へ攫って行く

少しだけ冷えた青色と

夜を濁す甘ったるい匂いだけを

残して